
アラブニュース
サナア:イエメンのアブド・ラッボ・マンスール・ハーディー大統領は12月18日、昨年11月の南部暫定評議会(STC)と共同署名したリヤド合意内容に従って、権力分担政権の樹立を発表した。
同大統領はモエイン・アブデル・マリク氏を首相に、アフマッド・アワド・ビン・ムバラクを外相に指名したことを正式に発表した。
「この政権はリヤド合意で規定されたように、北イエメンと南イエメンから同数を選んだ24人の大臣職から構成されています」と、ハーディー大統領は述べた。この発表は18日の夜遅くに、イエメンの国営テレビ上で行われた。
サウジの外務大臣は、「イエメン全域にわたって必要不可欠な関係者全てを含んだ」政府の樹立を歓迎した。
Twitterで投稿したメッセージの中で、アブデル・マリク氏は次のようにツイートしていた。「新政権樹立の宣言は… 正当性を支持する大統領、サウジアラビア首脳、アラブ連合軍、そして政治勢力、国家的な有名人が主導した素晴らしい取り組みの集大成です」
「樹立を宣言された政権は、歴史的な緊急の責任に直面しており、つまり責任とは、真剣で断固たる取り組み、広大な国家ビジョン、明瞭で健全な政治・経済プログラム、(フーシ派反乱軍による)クーデター(を終わらせること)への固い意志を必要とし、この国家と安定性を取り戻し、体制を築き、資源を開発し、腐敗に立ち向かい、公共サービスを改善する責任です」
アビヤン県でSTCの報道官は次のように述べた。「私たちはリヤド合意の軍事的部分を実行し終えました。そして、再配置・撤退プロセスも終えました。そして、アラブ連合軍が用意したポジショニングプランに同意しました」
その前にSTCの指導者、アイドルース・アッ=ズバイディー大統領は、全党がこの政権樹立の合意に達したと発表していた。
「リヤド合意は南部の平和のための本当のチャンスとなっています…そしてこの観点から、あらゆる共通の利益と目的を達成し、獲得するまで、同評議会はさまざまな関連文書・事項の中で、サウジアラビア、アラブ連合軍の国々と戦略的パートナーのままでしょう」と、同大統領は語った。
リヤド協定実施のための軍事的調整も、イエメン政府とSTCの間で合意が成立していた。
18日のもっと早い段階で、アブデル・マリク氏は、イエメンにとってこの新局面が、フーシ派のクーデターの終了と、この国全体の国家管理の回復を急がせることになるだろうと語った。イエメン国民の苦しみを和らげ、近隣諸国に対するイランの脅威を取り除き、この地域の国際航路の安全性を取り戻すことになるだろう、と同氏は付け加えた。
この政権は解放された行政区域での状況を正常化するために、包括的なアプローチを採用し、出来るだけ早く国家主権を回復し、イランから支援を受けるフーシ派のクーデターを終らせるために役に立つ手法で、軍隊と治安部隊での国家的な結束を固めようと努力するだろう、と同氏は語った。
ハーディー大統領の政府とSTCが、南部の支配権をめぐって2019年8月に軍事衝突にまで高まった紛争を解決するための枠組みを、リヤド合意は設定していた。
サウジアラビアの支援と奨励で達成されたこの合意の下で、政府とSTCは派閥、民族性、宗教に関係なく、あらゆるイエメン国民の利益を公正に代表する挙国一致政府の樹立に合意した。