
ロイター テヘラン
イランは最大60%までウランを濃縮する能力を持っており、ほとんどの民生利用に必要である量をはるかに超えているが、核爆弾の燃料を作るのに必要な90%には満たないとイラン原子力庁(AEOI)の報道官は9日に語った。
フォルドゥにある地下原子力施設で行った記者会見でAEOIのベフルーズ・カマルバンディ報道官が「AEOIは5%、20%、60%を生産する可能性があり、その能力を持っている」と語ったとイランの国営放送局IRIBが報じた。
「現時点では、5パーセントが必要です」と同報道官は付け加えた。
イランの最高指導者ハメネイ師は、10月、同国は、宗教が禁止する核兵器の製造または使用を追求したことは決してないと述べた。
イランは7日、フォルドゥでウラン濃縮を再開したと述べ、米国が離脱した後、2015年の世界の大国と結んだ核合意からさらに離れた。
この合意は、フォルドゥでの核物質の生産を禁止している。フォルドゥは、2009年に発覚するまでイランが国連の核不拡散検査官から隠してきた極秘の施設である。
国際原子力機関(IAEA)の査察官が10日フォルドゥを訪問するとカマルバンディ報道官は述べた。
弾道ミサイルプログラムの制限を交渉するようイランに圧力をかけ、中東周辺の代理部隊を支援する米国への報復として、イランは5月以降、合意で定められた核能力の限界を超え始めた。
イランは、欧州の合意加盟国が、核合意の元で約束されているが米国の制裁の再執行により阻止された対外貿易を再開することができれば、措置を元に戻すことができると言う。