
アラブニュース
ロンドン:元国家安全保障副顧問によると、2017年にシリアのバシャール・アル・アサド大統領を暗殺することに関して、ドナルド・トランプ前米大統領に話をしなければならなかった。
元国家安全保障副顧問のK・T・マクファーランド氏は、前米大統領がシリア政権のサリンや神経ガスによる民間人への攻撃の写真を目にした後、「彼を殺害する」と主張したと述べた。
マクファーランド氏は、前大統領に関するドキュメンタリーでBBCに対して、前大統領との会話を引用し「それはできない。前大統領は「なぜだ?」と言った、そして私は「それは戦争行為だ」と言った。
2017年4月、アサド政権はシリア西部のカーン・シェイクンという町にサリンや神経ガス攻撃を開始し、90人を殺害した。攻撃の衝撃的な映像はオンラインで拡散され、様々な方面から怒りを買った。
マクファーランド氏は「彼(トランプ前米大統領)がやりたいことは、どういうわけかアサド大統領を罰し、処罰を逃れさせないことだと知っていた。」
シリアとロシアは、アサド政権の攻撃への関与を否定したが、当時の国連の報告書によると「シリア・アラブ共和国が2017年4月4日のカンシェイクンでのサリンを使用した攻撃に責任があると確信している」と報告されてる。
トランプ前米大統領は、シリアへの対抗措置として、同政権が実行した唯一の直接攻撃によって対応し、化学兵器を貯蔵しているとしたシリア西部のシャイラト空軍基地に59発の巡航ミサイルを発射した。
ベルリンに本拠を置くローバル公共政策研究所(GPPi)による2019年の報告によると、シリアの紛争が勃発して以来、330を超える化学兵器による攻撃が実行されたという証拠が残されている。
報告書によると、98パーセントはアサド政権によって実行され、残りの2パーセントはダーイッシュ(Daesh)によって実行された。 「実際は報告された数字よりもさらに高いのではないかと思われる」と付け加えられている。