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日本のMUFGのCEOが1年で交代、デジタル部門トップが就任

三菱UFJフィナンシャル・グループは金曜、CEOが就任一年で同グループのデジタル部門トップと交代することを発表した (AFP/file)
三菱UFJフィナンシャル・グループは金曜、CEOが就任一年で同グループのデジタル部門トップと交代することを発表した (AFP/file)
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17 Jan 2020 04:01:05 GMT9
17 Jan 2020 04:01:05 GMT9

東京:三菱UFJフィナンシャル・グループは金曜、CEOが就任から1年で同グループのデジタル部門トップと交代することを発表した。この異例の交代は、日本の最大手銀行で深まっているフィンテックの台頭に関する危機感を示す。

亀沢宏規副社長のトップへの昇格は、MUFGにとって伝統からの根本的な脱却を示す。58才の亀沢氏は、これまでに同グループの中核企業であるMUFG銀行で頭取を務めたことのない初めてのCEOとなる。

現在の三毛兼承CEOはグループの副会長となり、MUFG銀行では引き続き頭取を務める。交代は4月に実施される。

現地メディアで広く予測されていた亀沢氏の昇格は、日本のメガバンクがより動きの速いスタートアップのフィンテック企業や、世界の金融を変えようとしている広範囲の技術的変化に遅れを取るまいとしていることを示す。

「金融業界を取り巻く事業環境は、異なる種類の企業がこの分野に参入したことで大きく変化しました」と、亀沢氏は記者会見で語った。

「投資家の中には、例えば当社の株価の低迷を指摘し、非常に厳しい目を向けられる方たちもいます。当社グループがどのように将来の成長を達成しようとしているのか、次の中期計画で力を注いで説明したいと思います」と、同氏は述べた。

2兆8,000億ドルの資産を有するMUFGは世界最大の銀行の1つである。また同行はウォールストリートの金融業者モルガン・スタンレーの株式を24%保有している。

しかし、英国経済とほぼ同じ規模のMUFGはその巨大な影響力にも関わらず、日本の銀行に共通する病に苦しんでいる。自国の何年にもわたる超低金利と、経済および人口の縮小である。

配当を含む株式投資成果の評価基準であるMUFGの総利回りは過去5年で11.7%と、配当込みで55%の利回りだったベンチマークの日経指数を大きく下回った。

株式資本利益率は5.4%であり、14.9%のJPモルガン・チェースなど世界のライバルたちに遠く及ばない。

「フィンテックに対する顧客ニーズが高まっており、デジタル化戦略の促進は銀行にとって必須です」と、S&Pグローバル・レーティングの吉澤亮二シニアディレクターは言う。

「今回の人事異動はそのことに対する彼らの危機感を反映しており、驚くようなことではありません」

しかし今までのところ、デジタルは日本の銀行にとって難題であることが証明されている。彼らのアプリやオンラインバンキング・サービスはたいてい魅力がなく、使いにくい。

しかしはっきりしているのは、日本の大手銀行は変化の必要性を自覚しており、コスト削減と利益増強の方法としてデジタル化に注目しているということだ。

2020会計年度を含む中期事業計画で、MUFGは構造改革のための重点分野としてデジタル化を含む11の優先分野を設定している。

ロイター

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