


アラブニュース
ロンドン:米国は火曜日、イエメンのフーシ派民兵組織に対し、イエメン政府の支配下にあるマリブ市への侵攻を止め、イエメンにおける暴力への政治的解決策を見つけるための国際的な取り組みに参加するよう促した。
米国務省は、「フーシ派のマリブに対する攻撃は、平和やイエメンの人々を苦しめている戦争の終結にコミットしていない集団の行動だ」と非難した。
国連人道問題調整事務所(UNOCHA)は、6年間の戦争の間に約百万人のイエメン人がフーシ派の暴力から逃れるためにマリブに避難してきたと推定している。
イランの支援を受けるフーシ派民兵組織は、今月初めに戦略的に重要な石油が豊富なマリブを攻め落とすための攻撃を再開した。マリブ市はイエメンの首都サヌアから東に120キロ離れている。首都サヌアは2014年にイランの支援を受けるこの民兵組織に占拠された。
米国務省は、「今回の攻撃は国内で避難する人の数を増やすだけで、すでに世界最悪の人道的大惨事に見舞われているイエメンの人道的危機を悪化させるだろう」と述べた。
もし、フーシ派がこの危機に対して交渉による政治的解決を真剣に考えているのであれば、「フーシ派はすべての軍事侵攻を停止し、サウジアラビアへの国境を越えた攻撃を含む、その他の不安定化行動や、潜在的に死を招く行動を中止しなければならない」と同省は声明で付け加えた。
フーシ派民兵組織は今月、サウジアラビアに対する一連の無人機・ミサイル攻撃を開始した。フーシ派による攻撃には民間航空機を損傷させたアブハー空港への攻撃などが含まれている。
火曜日の早い段階で、国連の人道問題担当事務次長マーク・ローコック氏は、フーシ派による攻撃で何十万人もの人々が避難を余儀なくされる可能性があり、戦争を終わらせるための新たな外交努力を困難にしていると述べた。
「マリブ市への攻撃は200万人の民間人を危険にさらすことになり、数十万人が想像を絶する人道的な影響を受けて避難を余儀なくされる可能性がある」とローコック氏は述べた。
マーチン・グリフィス国連イエメン特使は、新たな外交的機運が高まっている時期にマリブ近郊でフーシ派による敵対行為が再開されたことは非常に憂慮すべきことだと述べた。
米国のイエメン特使ティモシー・レンダーキング氏は、米国政府は非公式なルートを活用して「非常に積極的に」フーシ派民兵組織と連絡を取っていると述べた。
レンダーキング特使は国務省の記者会見で、米国は湾岸地域の協力国、国連、その他の国々との国際的な外交努力を活性化させ、停戦のための適切な条件を整え、戦争を終わらせるための交渉による解決に向けて当事者を後押しするために努力していると述べた。
レンダーキング特使は先週リヤドを訪問し、サウジアラビアの指導者や国連のグリフィス特使、そしてイエメンの大統領や外相と会談したと述べた。
サウジアラビアのファイサル・ビン・ファルハン外相との会談の中で、レンダーキング特使は、サウジアラビア南部のアブハー空港に対する無人機攻撃により旅客機が炎上した事件について話し合った。
彼らは、航空機に人が乗っていたら何が起こっていたかについて時間をかけて議論した。
「サウジアラビアのアブハー空港と民間インフラに対する攻撃は、平和を望んでいると主張する集団の行動ではなく、フーシ派はこのような行動を止めなければならない」とレンダーキング特使は述べた。
Great welcoming #USEnvoyYemen Tim Lenderking to the press briefing room today to share more about his diplomatic efforts to help advance U.S. efforts to end the Yemen war. pic.twitter.com/XM1bZYJZEa
— Matthew Miller (@StateDeptSpox) February 16, 2021
レンダーキング特使は、米国はサウジアラビアを「射撃訓練の的」にさせるつもりはなく、サウジアラビアは自らを守る能力を持つ必要があると付け加えた。
「イエメンのフーシ派が非道な行動を改めない限り、また改めるまで、フーシ派の指導者は米国と国際社会の強力な圧力を受け続けるだろう」
レンダーキング特使はまた、イランはフーシ派民兵組織に対する死をもたらす支援を止めなければならないと述べ、イラン政府と他の「利害関係者やこの問題に対する発言権を持つ関係者に、結集して我々の取り組みを支持する」よう呼びかけた。
「我々は、当事者が1つになる政治的解決がイエメンに恒久的な平和をもたらし、イエメンの人々に恒久的な安心をもたらす唯一の方法であることを主張する」と同氏は述べた。
(ロイター通信)