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フーシ派の新たな要求により、腐食が進むイエメン沖の石油タンカーの評価作業が遅れる

国連によると、フーシ派からの新たな要求のリストによりセイファー号の状態を評価するための専門家の派遣に新たな遅れが生じている。(資料/AFP通信)
国連によると、フーシ派からの新たな要求のリストによりセイファー号の状態を評価するための専門家の派遣に新たな遅れが生じている。(資料/AFP通信)
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25 Feb 2021 12:02:36 GMT9
25 Feb 2021 12:02:36 GMT9
  • 国連関係者は「時折ゴールポストが動くような場所でも可能な限り熱心に作業を続けていく」と国連は発表した
  • 専門家は、修理をしなければ1989年のエクソン・バルデス号事故で流出した量の4倍の原油が流出する可能性があると懸念している

Ephrem Kossaify

ニューヨーク:「物資輸送と安全確保の準備」に関連したフーシ派からの新たな要求リストにより、専門家を派遣して石油タンカー「セイファー号」の状態を評価し、緊急修理を行う取り組みに新たな遅れが出ていると、国連が水曜日に発表した。

約4,800万ガロンの石油を積んだこのタンカーは、5年以上にわたりイエメン沖のラスイサ石油ターミナル付近に係留されている。このタンカーの状態は悪化しており、国連は1989年に起きたアラスカ沖のエクソン・バルデス号事故の際に流出した量の4倍の原油が流出する危険性があると警告している。

「残念なことに、我々はフーシ派による最近の追加要求を受けていくつかの新たな遅延に直面している。これらの追加要求は主に物資輸送と安全確保の準備に関するものだ」とステファン・ドゥジャリク国連事務総長報道官は述べた。

問題の解決に向けてフーシ派との協議は続いているが、いつ専門家が派遣されるかは依然として不透明となっている。

「計画への資金供与国を含む多くの加盟国が、今回の新たな遅延を非常に懸念していることは理解している。もちろん我々もその懸念を共有している」とドゥジャリク報道官は述べた。

フーシ派による要求に言及し、ドゥジャリク報道官は「時折ゴールポストが動くような場所でも可能な限り熱心に作業を続けていく」と付け加えた。

「いら立っている」という言葉は交渉担当者の気持ちを表す適切な言葉ではないとドゥジャリク報道官は述べ、「『心配が増えた』というのが正しい表現だと考えている。我々は2年前からこのことについて話し合ってきた」と付け加えた。

「神の恩寵により今のところ大きな油の流出はない。しかし我々が待てば待つほど大規模な流出の可能性が高まる。時間は誰の味方でもない」

「もし大規模な流出があったら、まず第一にホデイダ周辺の港は閉鎖されるだろう。ホデイダは食料や商業物資の輸入という点でイエメンの同地域の主要な生命線だ」

「この地域とイエメン周辺国、そして人々が漁業と観光で紅海に依存している紅海に接する国々に壊滅的な生態上の影響を与えることは想像に難くない」

国連のアントニオ・グテーレス事務総長と安全保障理事会は、イエメンのフーシ派民兵組織に対して評価と修理のために同石油タンカーへの立ち入りを許可するよう繰り返し要求してきた。

「この派遣団は恒久的な解決策を策定するために必要な評価を我々に与えるだろう。すでに2年の遅れが出ており、これ以上停滞させることはできない」とドゥジャリク報道官は述べた。

「これは、単に国連職員を現地に派遣するだけの問題ではない。タグボートやはしけなどの非常に特殊で技術的な機材に加え、まさにうってつけの経験を持ち、民間企業からこの最初の評価派遣団に加わる意欲的な人材を準備する必要がある」

ゴールポストが動き続ける場合に国連憲章第7章(平和への脅威や侵略行為に対応し、状況の悪化を防ぐために安保理が行動するための枠組みを提供している)の下での強制行動を検討するかとの質問に対し、ドゥジャリク報道官はそのような措置は安保理次第だと述べた。国連事務総長は事実上の当局の支持と同意を得て活動することを重視し続けているとドゥジャリク報道官は付け加えた。

「石油タンカーだけでなくイエメンで起こっているすべてのことに当てはまることだが、我々はイエメンで権力を持つすべての人々がイエメン国民の利益を第一に考えることを望んでいる。これにはタンカーの修復を試みること、戦闘を止めること、そして人道的アクセスを容易にすることが含まれている」とドゥジャリク報道官は付け加えた。

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