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イラクでのローマ教皇:テロと死が「最終的に勝利することは断じてない」

古都モースルで、ローマ教皇フランシスコがモースル・ナジブ・ミカエル・ムッサのカルデア・カトリック大司教に伴われて、シリア・カトリック・イマキュレート・コンセプション教会の遺跡近くにある広場を眺める。(AFP)
古都モースルで、ローマ教皇フランシスコがモースル・ナジブ・ミカエル・ムッサのカルデア・カトリック大司教に伴われて、シリア・カトリック・イマキュレート・コンセプション教会の遺跡近くにある広場を眺める。(AFP)
ローマ教皇フランシスコがカラコシのグランド・イマキュレート教会でミサを行うために到着する。(ロイター)
ローマ教皇フランシスコがカラコシのグランド・イマキュレート教会でミサを行うために到着する。(ロイター)
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08 Mar 2021 01:03:11 GMT9
08 Mar 2021 01:03:11 GMT9
  • 教皇フランシスコが、以前ダーイシュに占領されていたキリスト教徒の町を訪問
  • 「完全復興への道のりはまだまだ長いかもしれないが、どうか諦めないでいただきたい」

フランチェスコ・ボンガラ

ローマ:テロリズムと死が「最終的に勝利することは断じてない」とローマ教皇フランシスコが3月6日(土)にカラコシの町の教会で言った。そこはキリスト教徒の町だったが、2014年から2016年までダーイシュによって占拠され、何千人もの住人が逃げ出していた。

「テロリズムと戦争による荒廃の渦中にあっても、我々は信仰の目によって、命が死に大勝利を収めるのを見ることができる」教皇は歴史的なイラク訪問の3日目に、そう述べた。

教皇はアル=タヒラ・シリア・カトリック教会で日曜正午のアンジェラスの祈りを捧げた。この教会はダーイシュの手で破壊され焼き落とされて、射撃場にされていた。その後この教会は完全に復元された。

ローマ教皇フランシスコはダーイシュによって荒廃させられた同地域に住むキリスト教徒達の証言に、非常に心を動かされた様子だった。

教皇はイラクのキリスト教徒達へこう告げた:「あなた方は孤独ではない。教会全体が、祈りと具体的な慈善活動によって、あなた方に寄り添っている。そしてこの地域においても、非常に多くの人々があなた方の必要とするその時に扉を開けて助けてくれた」

さらに教皇はこう言う:「完全復興への道のりはまだまだ長いかもしれないが、どうか諦めないでいただきたい。必要なのは許しと、あきらめない勇気だ」

ローマ教皇はその後ヘリコプターでモースルへ飛び、「全ての戦争の犠牲者たち」のために祈りを捧げた。

クルド人自治区の首都アルビールは、ダーイシュから逃れてきた何千人というキリスト教徒達にとって安全な避難場所となっている場所だ。ローマ教皇はその地でイラク訪問における最大規模のミサを執り行った。

彼はフランソ・ハリリ・スタジアムに集まった1万人の教徒達に声援をもって迎えられた。その日の収容人数はCOVID-19の感染拡大予防策としてスタジアム最大収容力の3分の1に止められた。

その説教の中で、教皇フランシスコはイラクのカトリック教会が「イエス・キリストの慈悲と許しを告げ伝え、特に、それを最も必要としている人々に対して伝えている」ことを褒め称えた。

彼はこう言う:「深刻な貧困と困難の渦中にあっても、あなた方の多くがその寛容な心で具体的な支援と結束を貧しく困窮する人々へ届けてくれた。私があなた方のもとへ巡礼者として訪れた理由の一つは、それに対する感謝の気持ちを伝えることだった」

そしてこう続けた:「今日私は、イラクの教会が今なお生き続けていること、そしてイエス・キリストがこの神聖なる信仰の人々の只中で生きており、働かれていることを、この目で確かめることができた」

教皇フランシスコはその後バグダッドへ飛び、そこから3月8日(月)朝にヴァチカンへの帰途につく予定となっている。

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