アラブニュース
ロンドン:ベラルーシ軍は、数ヵ月間同国で足止めされている中東の庇護希望者に対し、戦争で荒廃したウクライナに渡るよう迫っていると、庇護希望者らが報告した。
ベラルーシでは、昨年、EUへの入国を約束されて連れてこられた数十人が、足止めされたままとなっている。伝えられているところによると、その間に十数人が、凍えるような環境により死亡している。
現在、彼らは銃を突き付けられ、何度も、時には暴力的に押し返されてきたポーランドへの越境を再び試みるか、あるいは、ウクライナに入国するか決断するよう迫られている。
そのうちの1人は、名前と国籍を非公開とした上で、ガーディアン紙に次のように語った。「これまで見たことのない7人の国境警備隊員のグループが建物に入ってきました。彼らは軍服を着ていて、武器を持ってキャンプに入り、私たちを殴り、ポーランドに渡るか、ウクライナに行くか、選択肢は2つだと告げました」
この匿名男性は、兵士たちは「キャンプを隅々まで」点検し始め、各テントに入り、新しい指令を伝えるために人々を集めたと語った。
「誰もが、自分たちの将来はどうなるのだろうと考えています」と、彼は付け加えた。「私たちは平和的な人間です。子どものいる家族もあります。この武装した男たちは、私たちに何を望んでいるのでしょう?」
彼は次のように述べた。「彼らは私たちを地面に座らせ、隊員は再びポーランドかウクライナのどちらに行きたいのか、人々に尋ねました。ポーランドかウクライナです。これが人々を密入国させるベラルーシ人の新たな手口です」
国境の状況を監視するポーランドのNGOネットワーク、グルパ・グラニカの共同設立者のアンナ・アルボス氏は、ベラルーシからポーランドへの越境が最近増えていることに気づいたと述べた。
「ポーランドの国境警備隊は、まだ毎日彼らをベラルーシに押し返しています」と、同氏は付け加えた。「昨日も、子ども数人を含む10人のシリア人家族と連絡を取りました。残念なことに、既にベラルーシに押し返されていたので、私たちは食料や衣服を提供して支援することはできませんでした」