
国連 : フランスは、イスラエルと、ガザを統治するパレスチナ人戦闘員の停戦を要請する国連安全保障理事会決議を要求している、と中国国連大使は話す。
火曜日に行われた、第三回目の非公開の協議中に、決議の準備があることを、ニコラス・デ・リヴィエール フランス国連大使が理事会に伝えていたことを、張軍現理事会議長が認めた。
米国は、反対を表明している、国連で最も強力な国家だ。同国は、世界の平和と安全の維持を担っている。そして、暴力の停止を要求する報道声明の発表し、決議は、イスラエルとハマスの紛争に終止符を打つ外交上の取り組みを支援することにはつながらない、と主張している。
他の 14 の理事国は、中国、チュニジア、そしてノルウェーが提案した声明を支持した、と大使は話した。しかし、安全保障理事会要請と議長声明には、15 の理事国すべての承認が必要である。決議は、法的拘束力はあるものの、承認を必要としない。決議には、少なくとも 9 ヵ国の「賛成」投票と、常任理事国が拒否権を行使しないことが必要である。このため、米国は停戦要求に対して、賛成投票、棄権、あるいは拒否権を行使する立場にあることとなる。
中国、チュニジア、ノルウェーは「私たちの取り組みをあきらめていません。そして、声明の草案も審議の準備が整っています。私たちは取り組みを続け、安全保障理事会がその権限と責任を確実に果たすようにします」、と張議長は記者に話した。
ジョー・バイデン米大統領が停戦を支援することは、「私たちが安全保障理事会で提案していることと矛盾しません。」中国は、「停戦を引き寄せ、危機に終止符を打つことに繋がるあらゆる取り組み、そして中東に平和が再び訪れること」を支援するつもりです、と彼は話した。
提案されたフランスの決議は、エジプトとヨルダンと連携して起草され、早ければ水曜日にも理事国の間で閲覧され、すぐ投票が行われる予定です、と大使は、匿名を条件に話してくれた。議論は非公式のものだったからである。
国連 — パレスチナ国連大使は、バイデン政権に対し、イスラエルとガザ武装勢力ハマスの指導者の間における停戦実現に向けた外交上の取り組みの成果を見せるよう要求した。そして、米国が外交上の取り組みに口出しをするために、国連安全保障理事会の活動が繰り返し妨害されていることを指摘した。
「バイデン政権があらゆる圧力を行使することで、私たちの国民への不当な攻撃に終止符を打つことができるのであれば、それを邪魔する者など誰一人としていません」、とリヤード・マンスール大使は話した。
もっとも、事実がすべてを物語っています。まだ誰も成功していません。つまり、理事会の声明が停戦実現に向けた取り組みを妨げるという米国の主張は、「筋が通っていないのです」、と彼は話した。
安全保障理事会は、中国、ノルウェー、そしてチュニジアの要求により、再び非公開の協議となっている、とマンスール大使は火曜日、記者会見で発表した。3ヵ国は、国連で最も強力な国家に対し、ガザの紛争に対応することを要求し続けているが、それも現在 2 週目となった。他の 14 の理事国が理事会が行動を行うことを要求しているにもかかわらず、声明は外交上の取り組みの助けとならない、と米国は繰り返し主張しているのです、と理事国大使は、匿名を条件に話してくれた。議論は非公式のものだったからである。
エルサレム — パレスチナの戦闘員は、ガザ地区におけるイスラエルの爆撃が 1 週間を超える中、「予想外の打撃」に直面している、とベンヤミン・ネタニヤフ イスラエル首相は話す。
ネタニヤフ政権は火曜日、イスラエル南部の空軍基地で、F-16 戦闘機の前で話をする首相の映像を公開した。
「私たちが彼らを何年分も後戻りさせたことは間違いありません」、とネタニヤフ首相は話した。「周囲の敵は皆、私たちに向けた不当な攻撃に対する代償を目の当たりにし、そこから教訓を得るだろうと確信しています。」
ベイルート — 火曜日、イスラエルとの国境近くで抗議をする数十人のパレスチナ人とレバノン人が、石を投げ、国境地帯を曲がりくねるコンクリートの壁によじ登り、そしてイスラエル軍からの催涙ガスを受けた。
5 人が負傷、他はガスを吸い込んで炎症を起こした、とレバノンの国営通信社は報じた。アダイセというレバノンの国境近くの村では、多くの抗議の人々が壁によじ登り、レバノン国旗と、武装集団ヒズボラの黄色の旗を掲げた。
ガザ地区では、イスラエルの軍事行動に反対するパレスチナ人を支持する動きが大きくなった。その結果、国境沿いでの抗議活動も 5 日連続行われることとなった。
また、ガザを支持しようと、数百人に上る抗議の人々がレバノンの首都を行進した。先週から続くイスラエル軍による空爆の最中のことである。行進は、マール・エリアスにあるベイルートの避難民キャンプから街の中心部を目指して行われた。
月曜日、レバノンから発射されたロケット弾が、レバノン領土内に落下した。
先週、イスラエル軍が国境沿いで発砲し、抗議者 1 名が死亡した。後日、殺害された人物は、レバノンの武装集団ヒズボラの戦闘員の 1 人であることが、同集団により特定された。
ヨルダン川西岸地区、ラマッラー — 占領されたヨルダン川西岸地区の大規模デモに対する銃撃で、パレスチナ人の抗議者 1 名が死亡、数十人以上が負傷した、とパレスチナ保健省は発表した。
火曜日のデモでは、抗議の人々は軍隊に向かって発砲し、兵士 2 名が足を撃たれ、入院を余儀なくされた、とイスラエル軍は発表する。パレスチナの抗議の人々は、ヨルダン川西岸地区でイスラエル軍としばしば衝突しているが、デモ隊が武器を保有していることは稀である。
保健省は、ムハンマド・ハミド 氏 25 歳が死亡したと特定した。同省によれば、他 46 名が負傷し、そのうち 16 名は銃弾により負傷した。そして、4 名は危篤状態にある、と発表している。
数百人におよぶ抗議の人々は、パレスチナ当局が本部を置くラマッラー郊外に集結し、ガザとエルサレムにおけるイスラエルの行動に抗議した。彼らはタイヤを燃やし、イスラエル軍に向かって石を投げた。軍は彼らに向かって催涙ガスを使用した。
ある段階で、7 発の銃弾が撃ち込まれた。しかし、それがどこから撃ち込まれたものであるかは不明であった。抗議とは反対側の丘にいたイスラエル兵士が、土嚢の土塁に身を隠すのが目にされた。
エルサレムやイスラエル全土の都市における衝突と同じく、直近のガザの戦いにおいても緊張が高まっている。火曜日には、イスラエルおよび占領地域で、パレスチナ人による大規模なストライキが行われた。
カイロ — アブドゥルファッターハ・エルシーシ エジプト大統領は、ガザ地区再建への取り組みとして、5 億ドルを拠出することを発表している。
エルシーシ政権は火曜日、再建に向けた取り組みにエジプト企業が貢献することだろう、と Facebook に投稿した。
エジプトは、停戦実現への和解工作を主導しており、人道的支援および医療用品を運搬するトラックおよそ数十台を、ラファ検問所を通じてガザに送っている。
また、直近の暴力により負傷した人々を受け入れ、エジプトの病院で治療を行っている。
アイスランド、レイキャビック — イスラエルは、AP 通信や他の報道各社が入居していたガザの建物への爆撃を、米国に伝えていた、とアントニー・ブリンケン米国務長官は話す。
週末の空爆で崩壊したガザの建物には、ハマスが軍事情報部を置いていた、とイスラエルは主張している。しかし、イスラエルは、この主張を支持する証拠を公式には提供していない。
イスラエルは、標的とした建物にハマスが入居していた証拠を情報経路を通じて共有した、とベンヤミン・ネタニヤフ首相は話した。
「私たちは、より詳しい情報を情報経路を通じて入手しています」と、ブリンケン国務長官は火曜日、アイスランドから話した。情報源については、「それについて、私はコメントできる立場にはありません」と話し、明言を避けた。
報道の自由を主張するグループは、建物を倒壊させた攻撃を非難し、イスラエル軍と国際メディア間のすでに不安定だった関係は、新たな局面を迎えた、と表した。AP 通信社長のゲーリー・プルイット氏は、攻撃について独立した調査を要求している。
ガザ地区、ガザ市 — イスラエル内のタイ人労働者 2 名が、ガザ地区から行われた攻撃により死亡した、とイスラエル警察は発表している。
また、イスラエル南部の包装工場を襲った、火曜日午後の攻撃により、他 7 名が負傷した、と当局は発表した。
ガザからの戦闘員は先週以降、イスラエルの民間人を標的として数千発におよぶロケット弾を発射している。イスラエルは、ガザの軍事目標と目するものを標的として、空爆により応戦している。
ウィーン — 平和の印として政府庁舎にイスラエルの国旗を掲げるというオーストリアの決定を、レジェップ・タイイップ・エルドアン トルコ大統領が非難したことについて、オーストリアは、トルコ大使に出頭を要求し、抗議の申し入れをしている。
イスラエルの国旗が、ウィーンの大使館と外務省に掲げられた。イスラエルでは武装集団ハマスがロケット弾による攻撃を繰り広げている最中、金曜日のことである。月曜日に放送された国民向けテレビ演説で、「私は、イスラエルの国旗を ( 大使館 ) 庁舎に掲げたオーストリア政府の見識を疑います」、とエルドアン大統領は演説した。
「このような公的な ( 建物 ) に、テロ国家の国旗を掲げることは、テロと共に生きて行くと言っているようなものです。おそらく、オーストリア政府は、ユダヤ人の大量虐殺の代償を、イスラム教徒に払わせようとしているのでしょう」、と彼は加えた。後半部分は、オーストリアが、1938 年の併合後、ナチスドイツの一部であった、という事実を引き合いにしている。
トルコ大使には火曜日、「エルドアン大統領が、このような非常識なコメントをしたこと」に対し、出頭を要求した、とアレクサンダー・シャレンベルグ外相が発表したことを、オーストリア通信社は報じた。「怒りを爆発させているうちは、中東紛争の解決はできません」、とシャレンベルグ外相は加えた。「火に油を注ぐ代わりに、段階的に解決するべく貢献することを、トルコに即座に呼びかけます」、と彼は話した。
ジュネーブ — 国連人道支援機関は、悪化の一途をたどるガザ地区の悲惨な状況について、イスラエルと、領土のハマス指導者間の、終わりの見えない狂乱戦争だ、と表している。
1 週間以上におよぶイスラエルによる空爆の間に、47,000 人近いパレスチナ人が自宅から非難した、と国連人道問題調整事務所報道官ジェンズ・ラエルク氏は話す。ハマスと他の戦闘員により、3,400 発を超えるロケット弾がイスラエルに発射された。
ガザでは、一日のうち 6 ないし 8 時間しか電気が使えません、とラエルク報道官は話す。
パレスチナ当局によれば、ガザでは、621 の住居と商業施設を含む 132 の建物が破壊された、と彼は述べた。316 の別の居住施設は損傷がひどく、居住不可能です。
2007 年、ハマスが敵対するパレスチナ勢力から権力を奪還して以来、イスラエルとエジプトは、ガザに障害物を築き不自由を強いている。集団を再び武装させないためには閉鎖は必要なのです、とイスラエルは話すが、武装集団はこの措置を集団的な処罰と見なしている。
ガザの主要な通商路を開放するというイスラエルの決定を、ラエルク報道官は歓迎した。これによって、5 月 10 日に紛争が勃発して以来、初めて必需品の流通が可能となった。
致命的な攻撃を受けて以来、つまり、医療用品を搬入するため開放された数時間後から、道路は閉鎖されていました、とガザの民事問題の調整を行うイスラエルの軍事機関 COGAT は発表した。
イスラマバード — パキスタン外相は火曜日、トルコを訪問し、イスラエルに対する国際的圧力を結集して、ガザ地区の攻撃を終止符を打つことを要求した。
直近で事態が展開したのは、パレスチナの人々に対するイスラエルの攻撃を非難する決議が、パキスタン下院で満場一致で通過した次の日のことだ。
パキスタンは、パレスチナ人をしっかりと支持します、とシャー・メムード・クレシ外相は、外交上の任務で出発する前に話した。
またクレシ外相は、この事案について今週開かれる国連総会で演説するため、ニューヨークに向かう予定だ。
前日、パキスタン野党と政府は全国的な集会を呼びかけ、パレスチナ人との結束を表明した。
パキスタンは、イスラエルと外交関係のない国家の一つだ。
モスクワ – イスラエルとパレスチナ人の暴力に終止符を打つことは「絶対に必要」、とウラジーミル・プーチン露大統領は話す。
プーチン大統領は、火曜日にクレムリンで、新しい外国大使の式典で演説し、「パレスチナ人とイスラエル人の間で対立が起こったことで、これまでに、子供を含む民間人に多くの犠牲者が生まれる事態となっています」、と指摘した。
「私たちは、両陣営の暴力行為に終止符を打つこと、そして国連安全保障理事会の関連決議、また国際的に認知された、国際法の原則に基づく解決を積極的に模索することが絶対に必要と考えている」、とプーチン大統領は話した。
ワシントン — ジョー・バイデン大統領は、ベンヤミン・ネタニヤフ イスラエル首相との電話で、イスラエルとガザの武装集団ハマスの指導者の間の停戦を支持することを表明した。
しかし、アメリカのリーダーは、イスラエルによる空爆、そしてハマスによるロケット弾の集中砲撃の 8 日間を即時停止することを要請したわけではまだない。この砲撃によって 200 人を超える人々が死亡し、その大半がパレスチナの人々である。
バイデン大統領の注意深く言葉を選んだ声明は、より効果的な対応を求めて、政権に圧力をかけるものであった。中東地域の紛争への関与を減ずるという、米国の外交方針の変更決定が行われたにもかかわらず、である。声明は、ホワイトハウスの公式声明として月曜日に発表され、ネタニヤフ大統領との 2 度目の電話会談に関するものだ。会談は、激しい攻撃が続いた 3 日の間に行われた。
停戦に関するバイデン大統領のコメントは期限を設けないもので、原則として停戦を支援するという前政権の声明と同様のものだった。
ガザ地区、ガザ市 — イスラエルと占領地区のパレスチナ人は火曜日、稀な集団行動という形で、イスラエルの政策に反対するストライキを行った。イスラエルによる攻撃が、ガザに雨あられのように降り注ぎ、ハマスの支配する領地からは戦闘員が何十発ものロケット弾を発射したからだ。
ガザの紛争が和らぐ気配はまったく見えず、和平に向けた取り組みも頓挫しているかのように見える。先週、イスラエルの共同体で暴力が突発的に発生し、ヨルダン川西岸地区の占領地域で抗議が起こった今、大規模なストライキや起こりうる抗議によって、紛争が再び広がる可能性がある。
火曜日の空爆で 6 階建ての建物が倒壊した。そこには、イスラム大学の図書館と教育センターが入居していたが、今は鉄筋と厚いコンクリート板の山が積み上がっているだけだ。机、椅子、本あるいはコンピュータのケーブルが瓦礫の中に見える。学生が瓦礫をふるいにかけて、自分の持ち物を探していた。
AP