ハルツーム:スーダンの紅海の港湾都市での爆発で4人が死亡したと、11日、当局が発表した。この地域で起きた一連の暴力事件の中で、最新の動きとなる。
ポートスーダンではここ数日、緊張が高まっており、伝えられているところによると、現地では反政府デモ隊が不安定感の高まりを受けて、道路を封鎖している。
地元メディアによると、この騒動には、10月に反政府グループと政府との間で結ばれた和平協定をハデンドア族が拒否したことが関わっているという。
この地域のベジャ族の最大下位部族であるハデンドア族は、同協定の下で自分たちの部族が地域の立法機関や行政機関の中で平等に取り上げてもらえなくなるのではないかと懸念している。
10日の爆発は、この紅海沿岸国の州都で、国内の主要港でもあるポートスーダンの賑やかなスポーツクラブで夜遅くに発生し、武力攻撃も発生した。
「アル・アミール・クラブで爆発装置が爆発し…4人が死亡した」と、スーダン医師中央委員会が声明の中で述べた。
また、他に3人が銃で撃たれたり刺されたりして負傷したと、同委員会は付け加えた。
目撃者らは、攻撃はオートバイに乗って武装した男たちによって行われたと語ったが、その動機は今のところはっきりしない。
当局は11日、犯人とされる1人が逮捕されたと発表した。
その後数十人がポートスーダンの検察庁前に集まり、襲撃犯を裁くことを要求したと、目撃者らが語った。11日、アブダラ・ハムドク首相は緊急閣議を開き、暴力を封じ込めるために「厳格な治安対策」を求めた。
10日の爆発は、9日に発生した身元不明の襲撃犯による治安部隊への攻撃などを含め、ポートスーダンで起きた一連の暴力事件の中での最新の動きだ。
10日には、公共バスでの衝突で男性1人が死亡し、同じ日には、爆発物を使ってホテルを攻撃しようとする試みが失敗に終わったと、当局が発表した。
政府の声明によると、10日だけで5人が死亡し、最近の騒動では他に6人が負傷したという。
医療従事者の独立組合である医師委員会は、この暴力を「部族衝突」とし、治安部隊に介入を促した。
2019年4月にオマル・バシール大統領が追放された後、スーダンは民間人と軍人から成る暫定政権が率いている。
同国は以降、厳しい経済危機と深まる政治的分裂を特徴とする困難な時代を迎えている。
AFP通信