
ラマッラー:火曜日、数千人のパレスチナの市民がラマッラーを行進し、人権活動家のスハ・ジャラール氏(31歳)の埋葬を行った。イスラエルが氏の母親で政治家のカリーダ・ジャラール氏を葬儀に出席できるよう釈放することを拒否したためだ。
「私たちはみんなあなたの娘だ、おおジャラール」。群衆は声を上げた。
カリーダ・ジャラール氏(58歳)は何年も前から繰り返し逮捕され、投獄されている。しかも多くの場合、起訴を経ず拘留されている。イスラエル人が行政拘禁と呼ぶ対応だ。
パレスチナの市民と人権団体は、娘の埋葬のために活動家の釈放を要求したが実現しなかった。
スハ・ジャラール氏の勤務先の支援団体アルハクによると、日曜日にラマッラーの自宅で彼女の遺体が見つかったという。
アルハクのディレクター、シャワン・ジャバリン氏はAFPの取材に対し、死因は不明で、家族は解剖の結果を待っていると話した。
このグループは声明を出し、スハ・ジャラール氏の存在は、「イスラエルの長期にわたる軍事占領とアパルトヘイトの極端な不公正と逆境に向き合う中で、強さ、忍耐力、寛大さ、反抗精神を備えたロールモデルだった」と述べた。
カリーダ・ジャラール氏は、イスラエルと米国が「テロリスト」組織に認定しているパレスチナ解放人民戦線に所属したとして、2021年3月に懲役2年の判決を受けている。
2019年以来、ジャラール氏は起訴を経ずに拘留されており、判決には未決拘留期間が含まれている。
ジャラール氏は、PFLPの一員として、パレスチナ立法評議会・議会の議員に選出された。だが、イスラエル軍は、彼女が暴力行為に携わったという証拠を出していない。
月曜日、パレスチナの市民のデモ隊が投石し、多数のパレスチナ人が拘留されているエルサレム北部のオファー軍事刑務所の黄色い門を揺るがした。イスラエル軍は催涙ガスで応じた。
活動家のアブドラ・アブ・ラーマ氏はAFPに対し、「カリーダ・ジャラール氏への連帯を示し」、イスラエルに圧力をかけるために抗議行動に参加したと述べた。「私たちの声を国際人権関連機関に届け、この恣意的逮捕を阻止するためだ」。
スハ・ジャラール氏は、アルハクでイスラエル占領下におけるパレスチナの市民の水のアクセス状況について国連に説明するなど、環境とジェンダーの問題を専門としていた。
過去にはカナダで学び、英国で気候変動科学・政策の修士号を取得していた。
ヒューマン・ライツ・ウォッチのイスラエル・パレスチナ部長オマー・シャキール氏は、娘の埋葬のためにカリーダ・ジャラール氏を釈放しなかったイスラエルの判断を非難した。
シャキール氏は声明に、「カリーダ氏の権利を侵害し、繰り返し拘留しているイスラエル当局は、少なくとも彼女が娘に別れを告げることを許可すべきだ」と記している。
AFP