
パリ:フランスのエマニュエル・マクロン大統領は来月、レバノンに関する新たな国際会議を開催する。開催日はベイルート港爆発事故の1年後に当たる。その前に、首相候補に指名されていたサアド・ハリーリ氏は組閣を断念した。仏外務省が16日に発表した。
マクロン氏は、「日々状況が悪化しているレバノン人のニーズに応えるために」国際連合と協力して8月4日に会議を開催する。仏外務省は声明で発表した。
8月4日に起きたベイルート港爆発事故でレバノンの首都ベイルートは破壊され、死者が出た。その直後、マクロン氏は2020年8月、緊急会議を開催し、約2億5千万ユーロの支援の確約を取り付けた。
しかしフランスとマクロン氏は、レバノンの指導者らが、爆発事故のかなり前まで遡る政治・経済危機を終わらせることができないことに、繰り返し憤りを表してきた。
仏外務省は、ハリーリ氏が組閣を断念したことで、「レバノンが前例のない経済・社会危機に陥っているにもかかわらず、レバノンの指導者らが意図的に何カ月も政治的こう着状態を続けていることが確認された」と発表した。
この「意図的で受け入れがたい障害」を取り除き、レバノンの組閣と首相の迅速な任命を可能にすることが、現在の「非常に差し迫った課題」だ、と同省は発表した。
ハリーリ氏は15日、内閣の閣僚名簿についてミシェル・アウン大統領と協議した後、組閣はできないと述べた。
2020年8月にベイルート港で起きた壊滅的な爆発事故の後、ハリーリ氏は10月に首相候補に指名されていた。爆発事故の原因は、安全に保管されていなかった肥料で、死者は200人以上だった。
AFP