
アラブニュース
ジッダ:アメリカは「常にヨルダンの助けとなる」と、バイデン大統領は19日にワシントンを公式訪問したアブドッラー国王に伝えた。
バイデン大統領はアブドッラー国王を「善良で、忠実で、礼儀正しい友人」と呼んだ。
「あなたは常に私たちの味方だった。私たちも常にヨルダンの味方をする」とバイデン大統領は述べた。
アブドッラー国王はヨルダンには多くの課題があると述べた。「いつでも私や、ヨルダンや、国内にいる私の仲間たちを頼ることができる」と、アブドッラー国王はバイデン大統領に伝えた。
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官はアブドッラー国王とバイデン大統領との会談は「中東が直面している多くの課題について話し合い、ヨルダンが同地域の平和と安定の向上においてリーダーとしての役割を担うことを明らかに示すための機会」となると述べた。
アブドッラー国王とバイデン大統領は100万人を超える市民がヨルダンへと避難させられることになったシリアでの内戦や、イラクでの困難な治安情勢について話し合うものとみられると、バイデン政権の高官が述べている。
バイデン大統領が1月に就任してから、イラクに駐留する米軍に対して少なくとも8回のドローン攻撃と17回のロケット攻撃が行われている。
アブドッラー国王とエジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領は6月にイラクのムスタファ・アル・カディミ首相と話すためにバグダッドを訪問している。バイデン政権はヨルダンが中東における穏健的な存在であり、イランからのより悪質な影響をいくらか「相殺し、無効にする」ことができるとみなしていると、バイデン政権の高官は述べている。
アブドッラー国王とトランプ前大統領との関係は険悪なものであった。アブドッラー国王はトランプ前大統領がエルサレムをイスラエルの首都として2017年に正式に認めたことで、イスラエルとパレスチナが平和的関係を構築する可能性を損ねたと考えていた。バイデン大統領にはアメリカによるエルサレムの首都認定を取り消す予定はない。
アブドッラー国王はアラブ諸国の首脳としては初めてバイデン大統領と直接面会したことになる。バイデン大統領は来週にはホワイトハウスにてカディミ首相を迎えることとなっているほか、イスラエルの新たな首相であるナフタリ・ベネット氏にも夏季の間にアメリカを訪れるよう招待をしている。
アブドッラー国王は20日にカマラ・ハリス副大統領と会談を兼ねた朝食会を行うことになっており、アントニー・ブリンケン国務長官とも面会する予定だ。ラーニア王妃とフセイン皇太子も後にアブドッラー国王によるホワイトハウス訪問に参加することとなっている。
ロイター通信と共同