
テヘラン:イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師は28日、ウィーンでの停滞した核合意再建に向けた協議においてイランのミサイルと周辺地域への影響力を話し合いに持ち出したとして、米国を「頑なだ」と呼んで批判した。
ハメネイ師の批判は、同師の継承者と言われる強硬派のイブラヒム・ライシ次期大統領が来週就任してイランの文民政府を率いていく、また核合意の復活に向けた米国との協議がウィーンで行き詰まっている、というタイミングで発せられた。
ライシ次期大統領は、イランが経済制裁の解除と引き換えにウラン濃縮を制限することを求めた核合意に立ち返りたいと述べていたが、ハメネイ師は最新の発言の中でより敵対的なアプローチを求めている模様。ハメネイ師はまた、ハッサン・ロウハニ前大統領による8年間の政権は、2015年の核合意に到達するまでの取り組みにおいて正直すぎる考え方をしていたと前政権の要人たちを前にして指摘した。
「あなたがたの経験を他の人たちは活かすべきです。この経験とはつまり、西側を信頼してはいけないということです」とハメネイ師は国営テレビが放送した発言の中で述べている。「前政権の政府によって、西側を信頼してもうまく行かないということが明らかになりました。」
「西欧人たちは私たちを助けてはくれません。彼らはどこであろうと可能な限りつけ込んでくるのです。」
AP