
チュニス:チュニジア最大の政党アンナハダの党首が31日、政治危機への対応をめぐって党幹部らが辞任を求めたことを受け、最高評議会の開催を延期した。同党の複数の情報筋が語った。
国会議長でもあるラーシド・ガンヌーシ氏は、カイス・サイード大統領が行政権を掌握した後の今週、チュニジアの民主危機で中心的役割を果たしている。
この動きは、民主主義を導入することとなった2011年の革命以降最大の危機をチュニジア政治にもたらした。
議会の停止と首相の解任を含むサイード大統領の動きは、アンナハダを混乱に陥れ、党の戦略と指導者をめぐる党内の逆襲が発生することにつながった。
同党は、革命以降、チュニジアで最も一貫して影響力を持ち、歴代の連立政権を支える役割を果たしてきたが、経済が停滞し、公共サービスの質が低下したことで、支持を失っている。
31日、ガンヌーシ氏は党の最高機関である諮問評議会の会議を開催予定の直前に延期したと、3人の党関係筋が語った。
数十人の若手党員十人と、国会議員のサミル・ディロウ氏を含む一部の党幹部が、ガンヌーシ氏に辞任を求めていたと、情報筋は述べた。
ガンヌーシ氏は、革命前のイギリス亡命時も含め、数十年にわたってアンナハダを率いており、革命後はチュニス空港で大歓迎を受けて帰国した。2019年には初めて選挙に立候補し、議会の議席を獲得して議長に就任した。
ロイター