
ドバイ:イランの燃料を運ぶ追加の船が近くレバノンの燃料不足を緩和させるために出航するとイランと同盟を組むレバノンの組織ヒズボラの指導者が発言した翌日の23日、イラン政府は必要に応じて更なる燃料をレバノンに輸送する用意があると発表した。
「我々は、我々独自の判断と友好国のニーズに基づき、我々の石油とその製品を販売する。必要ならば、イランはレバノンに再び燃料を送る用意がある」と、イラン外務省のサイード・ハティブザデ報道官が週に1度の定例オンライン記者会見で述べた。
「レバノンの人々の苦しみを見ていられないのは確かだ」。
22日、ヒズボラのハッサン・ナスラッラー氏は、19日にイランを間もなく出航すると同組織が発表していた、イランの燃料をレバノンに輸送する最初の船が、既に出航したと述べた。
先週、イランの半官半民のニュースサイト、ヌールニュースは、レバノンへの燃料貨物は全てレバノンのシーア派実業家グループが購入したと報じた。
「我々は、レバノン政府が望むのであれば、レバノンのシーア派実業家らが購入した燃料に加えて、レバノン政府に燃料を販売する用意があることを発表する」とハティブザデ氏は語った。
レバノンにおける反ヒズボラ勢力は、この購入が招く悲惨な結果について警鐘を鳴らしており、2年近く経済が破綻している国に制裁が課せられる危険性があるとしている。
イランの石油輸出に対する米国の制裁は、イラン政府と6大国との間で交わされた2015年の核合意から当時のドナルド・トランプ大統領が離脱した2018年に再発動されたものだが、これは同国の原油売上をゼロにすることを目指すものだ。
イランの革命防衛隊が1982年に設立したヒズボラも、米国の制裁の対象となっている。
ロイター