
ベイルート:レバノンのナジーブ・ミカティ次期首相は27日、1年にわたり暫定政権が続く事態を生じさせている深刻な経済・政治危機の中で、新政権の樹立にはまだ大きなハードルを乗り越えなければならないと述べた。
昨年以降組閣を試みるよう選ばれた3人目のミカティ氏は、テレビネットワークのアル・ハダスに対し、レバノンの状況は引き続き深刻だと語った。
政府を樹立することは、国際的な支援を確保し、レバノンが1975年-1990年の内戦以降最も深刻な危機から脱却する上で必要な最初の1歩だ。通貨は暴落しており、一方で医薬品や燃料も不足している。
イランが支援し、米国の制裁を受けるシーア派重武装運動ヒズボラの指導者、ハッサン・ナスラッラー氏は、燃料不足を緩和するためにイランの燃料貨物が同国に向かっていると述べた。
ナスラッラー氏の発言について問われたミカティ氏は、レバノンの国益を損なうようなことには反対だと述べた。
「我々は誰にも新たな制裁に導くようなことはさせない」と、同氏は述べた。「しかし、批評家やアラブ連盟には、蝋燭をいただきたいと申し上げている。我々は代替案がなければ、燃料輸送にノーと言うことはできない」。
首相のポストは、レバノンの宗派間権力分配制度に基づき、スンニ派が占めている。
レバノンは、1年前に首都を吹き飛ばしたベイルート港の大規模爆破事件の後、内閣とともに辞任したハッサン・ディアブ首相の暫定政府が運営している。
ロイター