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レバノン向けの燃料タンカーは資金難の同国にまだ到着していないとTankerTrackersが発表

2019年8月18日の写真では、ジブラルタル沖のエイドリアン・ダリヤ(Adrian Darya)石油タンカー(旧称:グレース1)の船上で、イランの国旗がはためいている。(AFP通信)
2019年8月18日の写真では、ジブラルタル沖のエイドリアン・ダリヤ(Adrian Darya)石油タンカー(旧称:グレース1)の船上で、イランの国旗がはためいている。(AFP通信)
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02 Sep 2021 09:09:29 GMT9
02 Sep 2021 09:09:29 GMT9
  • イランの支援を受けるヒズボラは、燃料油の不足を解消するためにテヘランに頼るとを宣言している

ジョルジ・アザール

ドバイ: 海洋船舶追跡サービス「TankerTrackers.com」は12日、レバノン向けにイランの燃料を積んだタンカーがシリアの領海に入ったとの情報を否定。

イランの国営報道機関Fars Newsは、タンカーがシリアで燃料を降ろした後、陸路でレバノンに輸送すると報じていた。

「数日前にシリアに到着したタンカーは、73万バレルのイラン産原油を積んでいた。ガソリンではない。原油の輸送はシリアのニーズに合わせて月に数回行われるもので、レバノンのニーズに合わせたものではない」とTankerTrackers.comはツイート。

TankerTrackers.comは現在、ヒズボラのリーダーであるハッサン・ナスラッラー氏が、地中海の小国に向かっていると述べた3隻のタンカーを追跡している。

「最初のタンカーはまだスエズに到着していない。第2のタンカーはまだイランを出ていないが港を出た。第3のタンカーはイランを出発している」と木曜日にツイートし「通常スエズに到着するには10~12日かかる」と付け加えた。

同団体は、3隻のタンカーの名前を「スエズ運河を通過して地中海に出たら」公表するとしている。

レバノンは全国的に十分な燃料の確保に苦慮しており、外貨の流動性が決定的に不足している中、イランの支援を受けたヒズボラは、燃料不足を解消するためにテヘランに重油を頼ることを宣言していた。

ナスラッラー氏は金曜日のテレビ演説で「我々は3隻目の船の積み込みを開始することに合意した」と表明。「今後数日間で、燃料を積んだ船が到着することに疑問を持っている人々が間違っていることが証明されるだろう。最初の船がレバノンに到着したとき、我々の言葉の正しさは明らかになる」と付け加えた。

その2日後、1982年にイラン革命防衛隊によって設立された重武装グループのこのリーダーは、レバノン向けにイラン製の燃料を積んだ最初の船はすでに出発したと発表。

ヒズボラの反対派や批判派は、イラン製の燃料が届けば、テヘランと取引している者を罰すると宣言している米国の制裁に道を開くことになると、この動きを非難している。

批判はさらに続き、ヒズボラはレバノン産の補助金付き燃料をシリアに密輸してバッシャール・アル・アサド政権を支えており、これがレバノンの経済危機を悪化させる一因になっていると指摘している。彼らは、国内の燃料不足を解消するには同グループの密輸を阻止する必要があると訴える。

「シリア内戦前の燃料輸入量は年間500万トンから600万トン程度でした。この数字は、2019年には1200万トン近くに達したのです」と、経済学者で元政府顧問のジーン・タウィル氏はアラブニュースに語った。

ヒズボラの側近であるシーア派の聖職者、シェイク・サディク・アルナブルシ師は、4月にFRANCE 24とのインタビューで、国境を越えた密輸が民兵組織にとって不可欠な要素であることを認めた。

「密輸は、レバノンの利益を守るためのレジスタンス活動に不可欠な要素である」と誇らしげに語っている。

レバノンで積荷を下ろすことは物流的にも外交的にも困難であることから、タンカーは隣国のシリアに向かうのではないかと分析されている。

暫定政府エネルギー大臣レイモンド・ガジャール氏は水曜、燃料の輸入を正式に要請されたことはないと述べた。

「我々の役割は輸入許可に限定されており、許可の要請は受けてはいません」と、国会に集まった記者団に語った。

これは、タンカーが正式な許可を得ずに到着することを意味するのかという質問に対して、ガジャール氏は次のように答えた。「いいえ、現時点では情報がありません。許可の要請は受けていない、これが今言えることのすべてです」と述べた。

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