
ガザ市、パレスチナ自治区: ガザを支配するイスラム主義集団のハマスは水曜日、同時に総選挙が実施されない限り、パレスチナ自治政府が開催するパレスチナの地方選挙に参加することはないと述べた。
ハマスは、占領下のヨルダン川西岸地区を拠点とするパレスチナ自治政府と長年対立関係にあり、5月と7月に議会選挙と大統領選挙を行う決定を支持していた。
しかしマフムード・アッバース大統領は4月、これらの選挙を無期限延期とした。もし実現していたならば、15年ぶりのパレスチナ選挙となっていた。
アッバース大統領は延期の理由として、イスラエルによって併合された東エルサレムでの投票を認めない決定をイスラエルがしたことを挙げた。パレスチナ人は東エルサレムを将来の首都とみなしている。
しかしパレスチナに詳しい専門家は、アッバース大統領はハマスが選挙で圧倒することを恐れたと指摘する。2006年の選挙でもハマスが躍進し、アッバース大統領が率いる主流派組織のファタハが選挙結果を拒否したという経緯がある。
アッバース大統領による総選挙の延期に猛反発していたハマスは水曜日、「断片的な地方選挙に参加することはない」と述べた。
パレスチナ大統領、パレスチナ議会、パレスチナ解放機構(PLO)、地方自治体、労働組合、学生自治会の代表者を決める「総選挙を実施することが、正しい解決策である」と、ハマスの広報担当官であるハゼム・カセム氏は報道陣に語った。
これらの投票は「同時進行で行われてもよいし、合意された全国的なスケジュールに基づいて行われても良いだろう」とカセム氏は述べた。
「そのような計画であれば、我々は参加する用意がある」と同氏は語った。
パレスチナ自治政府が呼びかけている地方選挙は、ヨルダン川西岸地区およびガザ地区における387の地方自治体で、12月11日に実施され、その後、後日発表される日程に基づき、さらに90か所で実施される予定となっている。
477か所の投票所のうち、ガザ地区に設置されたのは11か所にとどまった。
ハマスは選挙への参加を拒否したことで、ガザ地区での選挙実施は不可能となった。イスラエルによって封鎖されたガザ地区は、2007年以来、イスラム主義者によって支配されている。
ハマスは、米国および欧州連合によってテロ組織とみなされているが、選挙での勝利や、イスラエルおよび国際社会による承認を受けているパレスチナ組織の統合機関であるPLOへの参加を通じて、自身の正統性を高めようと試みている。
AFP