
サイード・アル・バタティ
ムッカラー :数ヶ月間にわたってマアリブの占拠を目的とする攻撃を続けているイランを後ろ盾とするフーシ派民兵が新たな戦線を展開し、26日にイエメンで起きた激しい戦闘では最大で50人のフーシ派民兵が死亡した。
アラブ連合軍の戦闘機は、マアリブの戦線を目指すフーシ派民兵の援軍を狙って攻撃し、イエメン政府軍がフーシ派勢力を押し戻すのを支援した。
マアリブ西部の防衛戦の突破に失敗したフーシ派は、同県南のシャブワ県とバイダー県との県境を越えて新しい戦線を展開し、アベディア、ベイハン、ウスランに駐留する軍隊を攻撃した。
今回の攻撃を受け、政府軍はシャブワ、アビヤン、マアリブ、バイダーの各県に軍隊と軍事装備を新たに追加配備し、また現地の部族も戦闘員を派遣して4県の領地に侵入したフーシ派を押し戻すことを誓った。
軍の消息筋の話によると、「過去48時間の間にフーシ派の戦闘員43人が主に連合軍による空爆で死亡した」とのことである。
フーシ派は、イランの覇権主義のためにイエメンを人質にとっているイランの手先であり、またイエメン国民が嫌悪するイランの行動様式を伝播する発信元となっている。
イエメン大統領アブドラッボ・マンスール・ハーディ氏
フーシ派は当初、戦略的に重要な都市と地域の石油資源の支配権を掌握しようと2月にマアリブ占拠のための試みをエスカレートさせていた。フーシ派が実行支配している首都サナアの約120km東に位置するマアリブは、南部と北部が交差する中心地であることから、イエメン北部支配の鍵を握る重要都市となっている。
地元当局者は、フーシ派による町や村の住民への暴力行為が激化したことから、数千人が同県の自宅や難民キャンプから避難することを余儀なくされ、深刻な避難所、食料、水不足の中、家族らはマアリブに避難した。同市には戦闘やフーシ派の弾圧により故郷の県から逃れてきた200万人以上の人々が住んでいると語った。
イエメン北部のハッジャ県のメディ町では、フーシ派による夜間のミサイル攻撃で5人が死亡し、少なくとも17人が負傷した。
イエメンのハーディ大統領は、戦争を煽り、フーシ派を手先として「有害な」覇権主義的野心を同地域で実行しているとしてイランを強く非難した。
また同大統領は革命記念日の週末の国民に向けたスピーチで、様々な違いがあることは忘れ、「100%イランの手先」であるフーシ派打倒を目指して結束するよう国民に促し、「フーシ派は、我々の祖国をイランの覇権主義政策のための人質に取り、イエメン国民が嫌悪するイランの行動様式を伝播する場所にした」と述べた。