
国境における亡命希望者との衝突が続く中、ギリシャの警察当局は催涙ガスを使用したとしてトルコの警察当局を非難
アテネ:ギリシャの市民保護大臣は10日、トルコとの国境沿いの警備部隊員を250人増員して配備すると発表した。当該地域では昨年、数千人の亡命希望者が入国を試みていた。
市民保護省の発表によると、同省のタキス・セオドリカコーシュ大臣は国境地域のカスタニスを視察する中で、「我々の準備はできております。ギリシャ警察を支援するため、250名の国境警備部隊員を新たに雇い、この地域の治安部隊を強化します」と述べた。
2020年2月、トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領がEU行きを希望する移民を通過させると発表したことで、数万人の移民がギリシャに押し寄せた
国境における亡命希望者との衝突が続く中、ギリシャの警察当局は催涙ガスを使用したとしてトルコの警察当局を非難した。
昨年初頭の事態を受け、ギリシャはエブロス川のかかる約200キロメートルの国境地域の一部を警戒するため、カメラやレーダー、40キロメートルに及ぶスチール製フェンスなど、移民対策用の資材を購入した。
ギリシャ民間航空局も9日、軽航空機として知られるテザー付きバルーンが8月に国境監視を支援するため、長距離サーマルカメラを搭載してアレクサンドルーポリ国際空港に配備されたと伝えた。
EUの域外国境管理実務協力機関「フロンテクス」により運用されるツェッペリン(Zeppelin)も当該地域で稼働していると、アテネ通信社が10日に伝えた。
ギリシャは、トルコからギリシャへ入国しようとする移民を違法に押し返すなどしたとされる申し立てについて、調査を行うと発表している。この件は、複数の欧州諸国のメディアが6日に発表した大規模な調査の中で明らかになった。
ギリシャ政府は、トルコとの国境付近で強制的に押し返される際に殴打され、衣服を引き剥がされ、強盗されたとする移民の主張を含め、一切の不正行為について一貫して否定してきた。
AFP