
イラクのナシリヤ:30日、イラクの人々は、首相の辞任計画に不満を抱き、「すべての腐敗した人々」は退陣すべきだと主張し、バグダッドと南部一帯で反政府抗議を続けた。
アデル・アブドルマハディ首相は、議会に辞表を提出する予定であると29日に発表したが、その翌日になっても、彼の出生地であるイラク南部のナシリヤで依然として抗議活動が続いている。
AFPの特派員によると、デモ隊はユーフラテス川に架かる3つの橋の上でタイヤを炎上させ、火種となった都市の中心部にある抗議キャンプにさらに数百人が集結した。
ここ二日間市内で40人以上のデモ隊が死亡した治安部隊による流血の弾圧にもかかわらず、デモは再開された。
イラクの隣国がバグダッド政府を支援していると非難し、デモ隊が聖なる都市ナジャフにあるイラン領事館を襲撃し焼き討ちした後にこの暴動が起こった。
医療関係者によると、同市でも、治安部隊と民間人の服を着て武装した男たちが領事館放火事件の直後のデモを鎮めようとし、20人以上のデモ参加者が死亡した。
そのうちの5人は民間人の服を着た男たちによって射殺された。この男たちは、崇拝されている宗教的な墓や政党本部に近づく若いデモ隊に向けて銃を放った。
AFPの特派員によると、ナジャフは29日は比較的平穏だったが、通常午後と夕方に抗議行動の勢いが増すという。
イラクの第2の聖地カルバラは、若いデモ隊たちと火炎瓶を投げ合う治安部隊との夜通しの衝突が早朝まで続いた。
そしてディワニヤでは、数千人が「政権の崩壊」を求め早くから街頭に繰り出した。
ある抗議者は、「私たちはこの運動を続けます。アブドルマハディの辞任は第一歩に過ぎず、今や腐敗した人物はすべて排除され、裁かれなければなりません」と述べた。
AFPの集計によると、今回の民衆運動は、イラクが過去数十年で経験した中で最大かつ最も激しいもので、バグダッドとシーア派が多数を占める南部では420人以上が死亡し1万5000人が負傷した。
死亡者数の増加は世界的な批判を引き起こしており、国連はこの死亡者数は「容認できない」とし、フランス外務省は「抗議者に対する過剰かつ不相応な武力行使を強く非難する」と述べている。
29日の書面による声明で、アブドルマハディ首相は、国の最高聖職者である大アヤトラのアリー・シスタニ師の意向に沿って、「自身の辞任を要求する」公式の書簡を議会に提出すると述べた。
首相はこれ以上の詳細を明らかにはしなかったが、議会は1日に開かれる予定だ。
AFP通信