
ドバイ:2015年にイランが世界の主要国との間で締結した核合意を復活させる交渉は、米国政府が協定を再び破棄しないと同国のジョー・バイデン大統領が保証できない限り失敗すると、3日、イランの国家安全保障最高評議会書記が述べた。
「権限のない米国大統領には、保証をする用意がない。現状が続けば、交渉の結果は明らかだ」と、アリ・シャムハニ氏がツイートを投稿した。
イランの核交渉の責任者であるアリ・バーゲリー・カニ氏によると、イランは今週、11月末に予定されている主要国との協議再開の正確な日程を提示する見込みだという。
4月、イランと主要6ヶ国は、3年前に当時のドナルド・トランプ米国大統領が破棄し、制裁を再発動してイラン経済を麻痺させることとなった核合意再建のため、ウィーンで協議を再開した。しかし、6月のイランの大統領選挙で、反欧米強硬派のイブラヒム・ライシ氏が就任したことを受けて、協議は保留となっていた。
ウィーンで主に意見が合わなかったのは、イランが米国に対し、将来、核合意を破棄しないことを保証するよう要求したことだった。
米国と欧州の主要国は、イスラム共和国、イランのウラン濃縮プログラムが核合意で定められた限度をはるかに超えて進む中、時間がなくなってきていると警告し、イランに交渉に復帰するよう促している。
トランプ氏による制裁再発動への報復として、イラン政府は、濃縮ウランの備蓄を再び積み上げ、これをより高い核分裂性純度に精製し、生産を加速させるために高度な遠心分離機を設置することにより、合意を破棄した。
ロイター