
ナジャ・フーサリ
ベイルート:ナジーブ・ミカティ首相は水曜日、レバノン政府は同国の経済危機を解決する「魔法の杖」は持っていないと述べると共に、人々の苦難に同情を示した。
ミカティ首相は、ベイルートのギリシャ正教会大司教区のエリアス・アウディ司教を訪問した後、昨年の港の爆発事故に関する調査問題についても言及した。
ヒズボラとアマル運動は、タレク・ビタール判事を爆発事故の捜査から外すことを要求しており、両党はビタール判事が解任されるまで閣議をボイコットするとしている。首相は閣議の代わりに、重要な問題を扱う小規模な閣僚会議を開いている。
「我々には魔法の杖はありません」とミカティ首相は述べ、経済危機からレバノンを救うための政府の役割を活性化させようという呼びかけに答えた。「我々は市民の懸念を感じており、いくつかの負担、特に生活環境を改善しようとしています」と述べた。
また、レバノンの司法はその役割を公正に果たし、その結果を出すために、統一された法律を採用する必要があると述べ、「我々は、ビタール氏の責任を維持することを支持し、司法には干渉しません」と語った。
火曜日には、女性活動家のグループがベイルートの司法宮殿に押しかけ、ハビブ・メザー判事の執務室を封鎖して、「ビタール氏を事件から排除し、不透明な捜査を引き継ごうとする違法な試み」に抗議した。
レバノン裁判官クラブは政治家に対し、国のために司法への干渉をやめ、司法手続きが濫用されることなく進むように促した。「そうでなければ、歴史は慈悲深くはないでしょう」と述べている。
レバノンはまた、イエメンの紛争に関する情報相の発言に起因する、現在も進行中の外交的な影響にも対処している。
アラブ連盟がレバノンとサウジアラビアの関係を修復しようとしたが、ホッサム・ザキ事務次長補が仲裁に入った後、失敗に終わっている。
我々には魔法の杖はありません。私たちは市民の懸念を感じており、いくつかの負担、特に生活環境を改善しようとしています。
ナジーブ・ミカティ首相
ヒズボラは、ジョージ・クルダヒ情報相はこの発言で辞任すべきではないと主張している。
ミカティ首相は、レバノンと湾岸諸国の兄弟的な関係の維持が優先されることを繰り返し述べ、改めて情報相の辞任を求め、「政治問題や国際関係における最高の国益は、派閥や個人的な利益に勝るものでなければならない」と強調した。
水曜日には、サウジアラビアとバーレーンに駐在するレバノン大使のファウズィ・カバラ氏とミレド・ナモール氏と面会。両大使は、湾岸諸国からの退去命令を受けレバノンに帰国している。
両大使は、今回の危機が湾岸諸国との二国間関係の将来に影響を与え、それはレバノンの駐在員コミュニティの利益にも及ぶであろうと懸念を示した。
両大使がミカティ首相に語ったところによると、彼らが出国する際、サウジアラビアとバーレーンの政府関係者から、レバノンとの緊密な関係、そしてレバノン人との間に結ばれている固い友情に深い関心を寄せていることを伝えられたという。
両者は、時間が経てば経つほど、これらの関係を修復するのは難しくなると強調した。
クウェートのニュースメディア「アルカバス」紙は水曜日、同国の治安関係者の話を引用してこう報じた。「クウェート内務省は、湾岸協力理事会(GCC)参加諸国とレバノンとの間の最近の外交危機を背景に、追って通知があるまで、レバノン人へのあらゆる種類のビザの発給を停止した」
関係者は同紙にこう語っている。「クウェートに居住しているレバノン人はこの決定に含まれておらず、彼らには帰国する権利があります。家族、観光客、ビジネスマン、政府関係者などの訪問ビザや、就労ビザは認められなくなるでしょう」