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人権団体「イスラエル人入植者の暴力が占領の道具になっている」

ここ数ヶ月、ヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植者によるパレスチナ人への暴力の急増が見られる。(資料/AFP)
ここ数ヶ月、ヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植者によるパレスチナ人への暴力の急増が見られる。(資料/AFP)
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15 Nov 2021 04:11:10 GMT9
15 Nov 2021 04:11:10 GMT9

エルサレム:イスラエルは占領中のヨルダン川西岸地区の農地や牧草地からパレスチナ人を追い出すために入植者の暴力を「非公式の主要な道具」として利用し続けている、とイスラエルの人権団体が日曜日に語った。

この地域の約11平方マイル(30平方キロ)の農地・牧草地を入植者が過去5年間に渡って奪ってきた様子がベツェレムという団体のレポートで詳しく述べられている。これはマンハッタン島の約半分の面積である。

イスラエル政府は、パレスチナ人に対する暴力は入植者の中の一部の過激派によるものであり、治安部隊は阻止に最善を尽くしている、と繰り返し主張しているが、これに対してもベツェレムは異議を唱えている。

ここ数ヶ月、ヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植者によるパレスチナ人に対する暴力の急増が見られる。先週、イスラエル人入植者のグループがラマッラー近郊の町で何十台もの車を破壊した。さらに9月には、何十人ものイスラエル人入植者がヨルダン川西岸地区南部のベドウィンの村を攻撃し、複数名が負傷した。負傷者の中にはパレスチナ人の幼児もいた。

ベツェレムは、軍は「攻撃を防止していません。兵士が攻撃に加わっている場合さえあります」と言う。ベツェレムによれば、警察はパレスチナ人に暴力を振るう入植者への対抗措置をほとんど実施しておらず「対処を求められた数少ない事件は取り繕ってごまかしています」と言う。

「イスラエル当局の支援や許可を受けて、その庇護の下で暴力が発生するなら、それは国家的暴力です。入植者は国家に逆らっているのではありません。指示に従っているのです」と、ベツェレムはレポートで述べた。

このレポートに関するコメントの要請に、イスラエル軍からの迅速な返答はなかった。

イスラエルは1967年の中東戦争でヨルダン川西岸地区を占領した。その後数十年で入植地を何十箇所も築き、今ではおよそ50万人のイスラエル人の故郷となっているが、国際社会の大部分は、これは違法であり平和への障害物だと考えている。

パレスチナ人はヨルダン川西岸地区を、東エルサレムとガザ地区と合わせて、将来の自分たちの国家の一部として求めている。

金曜、ユダヤ人入植者のグループが、イスラエル人活動家と一緒にオリーブの収穫をしていたパレスチナ人を攻撃した。2名のイスラエル人(著名なラビと平和な活動家)がこの事件で負傷した。

ネタ・ベン・ポラット氏は負傷した活動家の1人だ。同氏は頭部と腕に怪我を負ったと言う。同氏によると、軍はビデオモニターでこの地区全域を監視しているが、兵士は敢えて助けに来なかったと言う。軍はアーミー・ラジオ(Army Radio)への声明で、部隊は「双方の間に分かれて対立を分散させ」入植者を3人逮捕したと述べた。

金曜、イスラエルの「ラバイズ・フォー・ヒューマンライツ(RHR)」は次のように声明を出した。「イスラエルとその執行機関は、収穫中の農家や活動家の安全を保障することに何度も繰り返し失敗している。今日流された血は彼らの手にも降りかかっている」

先月、イスラエル国防相ベニー・ガンツ氏は軍に対し、パレスチナ人に対する入植者の暴力増加に対処するよう求め、ヨルダン川西岸地区のイスラエル軍には「組織的に、積極的に、妥協することなく」そうした行為に対応するよう求めた。

AP

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