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イスラエル、パレスチナ人襲撃者を射殺した警察官の調査を終了

エルサレム旧市街に隣接するダマスカス門付近で超正統派ユダヤ人男性を刺した後、イスラエル国境警備隊の警察官に殺害されたパレスチナ人襲撃者の遺体を調べるイスラエル警察。(AP)
エルサレム旧市街に隣接するダマスカス門付近で超正統派ユダヤ人男性を刺した後、イスラエル国境警備隊の警察官に殺害されたパレスチナ人襲撃者の遺体を調べるイスラエル警察。(AP)
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10 Dec 2021 12:12:36 GMT9
10 Dec 2021 12:12:36 GMT9
  • パレスチナ人襲撃者が地面に倒れていたところを、国境警備隊の警察官が銃撃する様子がビデオに収められていた
  • この事件は、エルサレムとヨルダン川西岸地区で、イスラエル・パレスチナ間の暴力が増加している中で起きた

テルアビブ:イスラエル法務省は木曜日、地面に横たわるパレスチナ人襲撃者を射殺した2人の警察官について、正当防衛であったとする警察官の主張を受け入れ、捜査を終了すると発表した。

パレスチナ人襲撃者は土曜日、エルサレム旧市街の郊外で超正統派(ユダヤ教の一種)のユダヤ人男性を刺して負傷させた。その後、彼は警官を刺そうとしたが撃たれて地面に倒れた。映像では、準軍事組織である国境警察の警官が、すでに地面に倒れていた攻撃者を撃っている様子が映し出されていた。

この銃撃事件の調査を求める声が上がるとともに、2016年にイスラエル軍兵士が、負傷し地面に倒れていたパレスチナ人攻撃者を銃撃する様子がカメラに収められた事件と比較されている。

法務省は、正当防衛を主張する2人の警察官への事情聴取を経て、事件の終結を決定したと発表した。

「この事件は、戦闘員とその地域の民間人の生命が現実かつ具体的に脅かされている状況で、わずか数秒の間に起こったものである」と声明で述べている。「武器を使用することが法的に正当化されると判断された」

この事件は、エルサレムとヨルダン川西岸地区で、イスラエル・パレスチナ間の暴力が増加している中で起きた。水曜日には、東エルサレムの緊張した地域でイスラエル人女性が刺され軽傷を追った。警察によると、容疑者のパレスチナ人女性は現場から逃走し、その後近くの学校内で逮捕された。

先月には、エルサレムの旧市街でハマスの過激派が銃を乱射、イスラエル人1人が死亡、4人が負傷した後、犯人は警察に射殺された。

イスラエルは1967年の戦争でヨルダン川西岸地区とガザ地区とともに、東エルサレムを占領した。イスラエルは、国際的に認められていない方法で東エルサレムを併合し、同市全体を首都としている。そしてパレスチナ人は東エルサレムを、ヨルダン川西岸地区とガザ地区を含む将来の国家の首都とすることを望んでいる。

パレスチナ人とイスラエルの人権団体によると、イスラエルの治安部隊は攻撃に対して過剰な武力を行使することがあり、逮捕できたはずの容疑者や治安部隊に差し迫った脅威を与えなかった者を殺害することがあるという。

また、パレスチナ人を射殺しても、イスラエルは治安部隊の責任をほとんど問わないという。捜査は不起訴や寛大な判決で終わることが多く、多くの場合目撃者は事情聴取のための召喚もされない。

イスラエル側は、治安部隊が民間人に危害を加えないよう最大限の努力をしており、過剰な暴力の疑いがある場合は調査を行うとしている。

広く知られている2016年の事件では、イスラエル軍兵士のエロール・アザリアが、負傷して地面に倒れていたパレスチナ人の攻撃者を銃撃する様子がカメラに収められていた。アザリアはその後、無謀な過失致死の罪で有罪となり、14カ月の刑期のうち3分の2を服役した。

この事件についてはイスラエル国民の間で大きく意見が分かれた。軍はアザリアが倫理規定に違反したとして起訴したが、多くのイスラエル人、特に右派民族主義者はアザリアの行動を擁護した。

AP

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