
パリ:情報筋が26日にAFPに語ったところによると、自身の企業を通じて化学兵器に使える部品を提供した疑いで、フランス系シリア人の男がフランス警察に逮捕された。
情報によると、男は1962年生まれで海外在住。25日にフランス南部で拘束されたという。
司法関係者がAFPに語ったところでは、逮捕容疑は「人道に対する罪の共謀および、人道に対する罪の幇助、戦争犯罪の幇助」となっている。
シリアの戦争では50万人近くが亡くなっており、第二次世界大戦後の紛争としては最大の難民を生み出した。
シリアは化学兵器の使用を否定し、2013年に米国・ロシアと結んだ協定に基づき、兵器を引き渡したと主張している。ダマスカス近郊のグータが攻撃されて1400人が死亡した事件があったが、この際、サリンの使用が疑われた。この事件がきっかけとなってシリアは協定を結んだ。
しかし、それ以外にも毒ガス攻撃を実施していたことが調査で明らかとなり、4月に化学兵器禁止機関(OPCW)の議決権を剥奪された。
シリアが化学兵器と兵器製造施設に関する情報を全面的に開示しない限り、議決権は剥奪されたままとなる。
AFP