
バグダッド:米主導の有志連合軍高官によると3日、バグダッド空港で武装ドローン(無人機)2機が撃墜された。今回の攻撃は2020年にアメリカがイランの司令官を殺害した日と重なる。
被害や負傷者の報告はなく、イラク治安当局もこれを確認した。
イラクでダーイシュ(イスラム国)と戦うアメリカ主導の有志連合軍高官は、首都バグダッドにある外交支援センターのC-RAM(対ロケット砲弾)防衛システムが、固定翼型「自爆ドローン」2機を迎撃したと述べた。C-RAMシステムは、イラク国内の米軍施設を防衛するために使用されている。
「民間空港を狙った危険な攻撃だった」と有志連合軍高官は述べた。
イラク治安当局は、事件を調査したところドローンがアメリカの軍事顧問団が駐留するバグダッド空港内の米軍基地を狙っていたことが確認されたと述べた。
当局によると、ドローンの翼の1つには「ソレイマニの復讐」と書かれ、別の翼には「我々のリーダーのための復讐作戦」と書かれていたが、攻撃直後に犯行声明を出した組織はない。両当局者とも、規則を理由に匿名を条件として取材に応じた。
2020年に米軍がバグダッド空港でドローン攻撃を実施し、イランの精鋭部隊「コドス部隊」のガーセム・ソレイマニ司令官と、イランの支援を受ける武装組織「民衆動員部隊」のアブ・マフディ・アル・ムハンディス副司令官が殺害された。
イラクのシーア派親イラン武装組織は、二人の殺害に対する復讐を誓い、国内のアメリカ関係施設への攻撃を中止する条件として駐留米軍の完全撤退を要求している。
ダーイシュ掃討作戦でイラク治安部隊を支援していた米主導の有志連合軍は先月、戦闘任務の終了を公式発表した。有志連合軍の役割がイラク治安部隊を支援する顧問任務へと移行する間、およそ2500名の部隊が駐留を継続する。
AP