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「極度に寒い冬」の中、シリアの難民キャンプで「恐ろしい光景」が:国連高官

吹雪がシリア難民にさらなる苦難をもたらしている。(ゲッティイメージズ)
吹雪がシリア難民にさらなる苦難をもたらしている。(ゲッティイメージズ)
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25 Jan 2022 11:01:06 GMT9
25 Jan 2022 11:01:06 GMT9
  • 「誰もこのような条件で生活すべきでない」と、アラブニュースが出席した説明会でマーク・カッツ氏が語った
  • 300万人近い人々がシリア北部で国内避難民となっており、大多数は女性や子供である

クリストファー・ハミル・スチュワート

ロンドン: シリア北部の厳しい冬季条件で280万人の国内避難民に大規模な苦難がもたらされている、と国連の人道問題担当幹部が月曜日に警告した。

「我々はシリア北部の状況を非常に懸念しています」と、国連のシリア地域人道副調整官のマーク・カッツ氏がアラブニュースが出席した説明会で語った。

国内避難民(IDPs)は「世界で最も弱い立場の一種にいる人々」であり、その大多数は仮設のキャンプやテントで生活している、と同氏は付け加えた。

「この極度に寒い気候の中、ここ数日間で本当に恐ろしい光景を目にしました。大雪のため約1,000のテントが完全に倒壊するか酷く損傷したのです」と、カッツ氏は語り、気温は摂氏-7度もの低さになっていると付け加えた。

約10万人が大雪の影響を受け、さらに15万人が凍結や大雨の影響を受けている。

「こうした人々はここ数年間、多くの事をくぐり抜けてきました。様々な場所を転々と避難してきました。爆撃が彼らを追い回しました。シリア北西部の多くの病院や学校が10年におよぶ紛争で破壊されました」カッツ氏はそう語り、自身がチームメンバーと共に今キャンプで見ているのは「真の災害激甚地」だと付け加えた。

同氏は次のように語った。「当方の人道支援職員が倒壊したテントの下から人々を引っ張り出し(中略)素手でテントの雪を除去しました」

子供、高齢者、障害者が、こうした条件で最も苦しんでいるとカッツ氏は付け加えた。氏は国際社会に対し「もっと多くの事をして頂きたい。危機の規模を認識し、こうした人々をテントから出し、より安全な、尊厳のある一時避難所へと移動させられるよう私たちを支援して頂きたい」と訴えた。

最後に同氏は次のように嘆願した。「170万人の人々を、このような劣悪な条件のキャンプで生活させるというのは絶対に容認できないことです。その大多数は女性、子供、高齢者なのです」

「こうした民間人は紛争地帯で立ち往生しています。そして現在、その上さらに、0度以下の気温とも戦っているのです。誰もこのような条件で生活しなくてもいい筈です」

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