
アラブニュース
リヤド:「イエメンに正統統治を回復する連合軍(連合軍)」は8日、サアダ刑務所への攻撃を巡るフーシ派の主張に関し、国連のイエメン常駐調整官との情報交換を実施した。
デビッド・グレスリー調整官を招いたのはリヤドに司令部を置く連合軍で、国連人道問題調整事務所(OCHA)イエメン支部の特別チームがまもなく連合軍司令部を訪問し、さらなる情報交換を実施する、とサウジ通信社(SPA)が報じた。
「国連のイエメン常駐人道調整官デビッド・グレスリー氏と建設的な会談を実施した」と連合軍が発表した。
サウジ通信社によると、1月の段階で連合軍側はサアダ県の刑務所を標的にしていないと主張し、連合軍が攻撃した施設は攻撃制限の対象ではないと述べたという。
連合軍の報道官を務めるトゥルキ・アル・マリキ准将は以前に、サアダ県で攻撃対象となった施設はOCHAと合意した非標的リストに含まれておらず、赤十字国際委員会(ICRC)の報告もなく、捕虜の待遇に関するジュネーブ条約(第3条約)に規定された基準を満たしていないと述べている。
グレスリー調整官はさらに、リヤドのサルマン国王人道援助救援センター(KSrelief)本部を訪れ、統括責任者のアブドゥラー・アル・ラビーア博士と会談した。
リヤドでアブドゥラー・アル・ラビーア博士と会談する、国連のイエメン常駐人道調整官デビッド・グレスリー氏。(SPA)
イエメンの人道状況とイエメン国民の窮状を軽減するための救援活動について、高官2人が協議した。
2人はさらに、ホデイダ港沖に係留されているタンカーを転用した腐食が進む石油貯蔵施設「セイファー」から仮に石油が流出した場合、どれほど深刻な環境破壊が発生するかについて協議した。
6日、フーシ派は国連との合意からわずか数時間後に、セイファーに関する協定を破棄した。
協定破棄を発表した際、反政府武装組織フーシ派は国連がセイファーに対する「自らの義務を長期にわたり怠っている」とし、国連使節団がセイファーのメンテナンスに割り当てられた資金を無駄遣いしていると非難した。
グレスリー調整官は、イエメンでサウジアラビアが実施している貴重な人道的支援を称賛し、イエメンの人道危機を軽減するために支援を継続することが重要だと強く述べた。
調整官は、OCHAとKSreliefが協力しイエメン人道危機の解決策を探っていると付け加え、サウジアラビアのKSreliefを通じた貢献に感謝の意を表した。
一方で連合軍は、イエメン北西部ハッジャ県に対する攻撃を実施し、軍用車両8台を破壊し複数のフーシ派戦闘員を殺害したと発表した。
連合軍は、フーシ派がハッジャ県の民間人を標的にした弾道ミサイル3発を発射したと付け加えた。
連合軍は、武力攻撃を防ぎ武器庫を破壊するため、首都サナアでの軍事作戦を開始すると発表した。