
ベイルート:捜査当局は水曜日、レバノン警察長官を提訴した。汚職の容疑をかけられた中央銀行総裁を尋問のために連行しようとした治安部隊を妨害したとして起訴された。
ガーダ・アウン判事はこの前日、情報機関であるState Securityの職員が中央銀行のリアド・サラメ総裁を尋問するために自宅から連行しようとしたところ、警察隊に阻止されたと述べていた。
アウン氏は火曜日、国家警察軍のイマッド・オスマン司令官に対し、本件に関する説明を求める正式な書簡を送ったと発表した。当局に抵抗し、司法手続きの実施を妨げたオスマン氏の行為は犯罪であると述べた。
来週行われるレバノンの判事による尋問にオスマン氏が出席するかどうかは、直ちに明らかにならなかった。
サラメ氏は歴史的な経済破綻が起きているレバノンにおいて、汚職と職務怠慢の罪を犯したとされ、レバノンの反汚職団体に告発されている。通貨価値が暴落し、外貨不足に陥り多額の債務を抱えるレバノン政府だが、いまだ経済復興計画について合意に至っていない。
サラメ氏は、スイス、ルクセンブルク、フランスなど数カ国でも、マネーロンダリングと横領の疑いで捜査を受けている。
国家警察軍とState Securityの対立は、同国の政治家同士の対立を反映している。オスマン氏と近いとされる先月政界を退いたサアド・ハリーリ元レバノン首相は、State Securityの長官を支持するミシェル・アウン大統領の中心的な競争相手だった。
判事も過去に、大統領に近いとして非難されていた。2人は同じ家系だが、血縁関係はない。
AP