イドリブのデモではウクライナ国旗が見られたほか、ウクライナとの連帯を表明する横断幕が掲げられた
イドリブ(シリア):イドリブ(シリア)の反政府武装勢力である数千人の抗議者たちは火曜、ロシアのウクライナ侵攻に対する世界の抗議に勇気づけられながら、反政府蜂起から11年目を迎えた。
北西部の都市であるイドリブの中央広場に集まった5,000人以上の人々は、苦境に立たされているこの地で、ここ数ヶ月の中で最大規模の集会に参加した。
デモ参加者の多くは、シリア政府の主な後ろ盾であるロシアがウクライナで起こした戦争により、自分たちの大義が再注目されることを期待している。
2011年3月15日に起きた全国規模の暴動は、本格的な内戦に発展。その後のバッシャール・アサド政権は、首の皮一枚でつながっている状態だった。
しかし、ロシアのプーチン大統領の軍事支援がアサド政権を救った。
この内戦では50万人の死者が出たが、主な犠牲者は政府軍とその同盟国であるロシア軍、イラン軍の兵士、そして無数の民兵たちだった。
シリア北西部に位置するイドリブは、ロシア支援による長年の猛攻にもかかわらず、アサド政権と戦う最後の飛び地となっている。現在も約400万人の人々がこの地に暮らしているが、少なくとも半数は避難民たちだ。
イドリブの抗議デモでは、ウクライナ国旗が見られたほか、ウクライナの人々との連帯を表明し、プーチンへの反撃を要求する横断幕も掲げられた。
市内の主要ロータリーでデモに参加していた医療関係者は、ウクライナの関係者にアドバイスを送った。
イドリブの病院に勤務するアリ・ハムシさんは、「病院をセメントブロックで強化しろ。敵のプーチンは、民間人、負傷者、戦闘員を区別しない」と述べた。
医療関係者や人権団体、目撃者たちによると、「ロシア航空機は、シリアの医療施設を繰り返し標的にしてきた」という。
先週包囲されたウクライナの都市マリウポリでは、小児科病院がロシアの攻撃と見られる攻撃を受けて騒ぎとなり、プーチンに対する戦争犯罪の非難は更に高まった。
アサドは、プーチンのウクライナ侵攻を公然と支持する数少ない国家元首の一人だ。
ロシア政府は現在、シリアで正規軍と民兵組織から数千人の戦闘員を募っており、ウクライナ派遣に備えて待機させている。
侵攻ロシア軍が直面した激しい抵抗と、プーチンを除外する動きの高まりは、声を上げる機会がこの数年ほとんどなかった群衆を活気づかせたようだ。
抗議者の一人であるサルワ・アブデルラフマンさんは、「シリア革命が始まって11年になるが、今日が1日目のような気分だ」と述べた。
49才の女性は、「我々は負傷、追放、殺害、逮捕を恐れない。革命続行の誓いを新たにした」と語った。
「ウクライナの人々に対する私からのメッセージは、『あきらめるな』。革命開始から11年が経過したが、我々は臆することはない。我々の勝利は神の意思だ」
AFP