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トルコ国会、論議を呼んでいるリビアとの軍事協定を承認

リビアの国民合意政府(GNA )側の兵士が、トリポリ郊外のAin Zaraで、ハリファ・ハフタル司令官率いる軍隊と衝突中にトラック式の銃を発砲。 (File/AFP)
リビアの国民合意政府(GNA )側の兵士が、トリポリ郊外のAin Zaraで、ハリファ・ハフタル司令官率いる軍隊と衝突中にトラック式の銃を発砲。 (File/AFP)
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22 Dec 2019 03:12:38 GMT9
22 Dec 2019 03:12:38 GMT9

イスタンブール:土曜日、トルコの国会がリビアの国民合意政府(GNA)との安保軍事協定を承認した。これは今月初旬に承認されて国際社会の怒りを買った、同じく物議を醸している海洋協定に続くもの。

この協定によってトルコは、リビアの首都トリポリとリビア西部の一部を制圧しているGNA の要請に応じて、軍事トレーニングと兵器を提供することができる。

リビア東部に拠点を置く対立政府を支援する軍事部隊は、先週及び今週金曜日に新たに激しい攻撃を行い、トリポリを防衛している市民軍に対し、3日間の撤退猶予を与えた。

ハリファ・ハフタル司令官率いるリビア国軍は、4月以来首都制圧を試みている。この数ヶ月、その戦線にほとんど変化はない。

激しい戦闘によって、リビアは再度暴虐の事態に陥る危機に陥った。この状態は長年の専制君主ムアンマル・カダフィーを失墜させ殺害した2011年の衝突の規模に匹敵している。

国連は、近年暴力激化の渦中あるリビアへの外国の介入を非難し、リビア国民に対して政治的対話へ回帰するよう求めている。

さらに国連の専門官らは、国連武器禁輸令に違反する複数の事例も特定している。彼らによると、トリポリ政府へ供給されている兵器の大半はトルコから来ていると言う。

トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン大統領は11月にトリポリとの間で2つの協定に調印した。彼は、リビアの要請があればトルコは兵をリビアへ派遣すると述べた。

トルコの議員らは今回、要請があれば軍事顧問、専門家、職員を軍事衝突現場へ派遣することに同意した。さらにトルコ政府は、兵器及び戦闘車両を輸送し、軍事トレーニングや合同演習を実施し、情報交換なども行う可能性がある。

別途、海上国境協定が今月初旬に調印され、これによってトルコは地中海東部全域に及ぶ競争の激しい経済領域へのアクセスを得ることになった。

この協定によって、地中海東部における原油と天然ガス採掘権をめぐってトルコがギリシャ、キプロス、エジプトとの間で続けている論争に緊張が加わった。

投票前の演説で、与党の国会議員らは、この協定によってトリポリの「合法政府」を援助することになり、リビアの安定とトルコの地中海東部への利害を確固たるものにすると訴えた。

野党の共和人民党ウナル・チェヴィコズ議員は、同協定はリビアへの内政干渉に等しいと言い、国連武器禁輸令に違反し、「リビアにおける戦闘に油を注ぐ」ことによってリビアの不安定状態を悪化させるものだと語った。彼は、同協定はトルコの利害に反しており、トルコ軍を危険にさらす可能性をもたらしたと言う。

「我々の利害を守りたいですか?それならリビアの戦争の共犯者になってはなりません。兵器や兵士をリビアへ送ってはなりません」とチェヴィコズ議員は言う。

トルコ以外に、トリポリの政府はイタリアとカタールからも支援を受けている。

東部政府はフランス、ロシア、ヨルダン、アラブ首長国連邦と他のアラブ諸国の支援を受けている。

リビアと米国の官僚らは、ロシアが民間の安保請負業者ワグナーグループを介してハフタル軍に加勢するための兵士を派遣したとして非難した。ロシアは繰り返し戦闘に関するいかなる役割についても否定している。

AP

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