
メネクセ・トキャイ
アンカラ:トルコは全国にわたるテロ対策の一環として、シリアと国境を接する南東部のウルファ県で攻撃を計画していた、ダーイシュにつながるとされる自爆テロ犯を逮捕した。
バシャール・アル・ミシェン(コードネーム:アビ・エネス・アル・カタニ)は、当局に自白した。
2015年にダーイシュに参加し、テログループから特殊武器の訓練を受けたミシェンは、ダーイシュのダマスカス支部と連携しながら攻撃を準備したとされる。
彼は、今年トルコ国内で捕まった10人目のテロリストとなる。当局は複数のデジタル資料を押収し、現在は同テロ集団に属するさまざまな組織文書を調査している。
ダーイシュのメンバーはトルコに対して、少なくとも10件の自爆テロ、7件の爆弾テロ、4件の武装テロを含む数多くの攻撃を行い、315人が死亡、数百人が負傷している。
また、昨年、トルコは、テロ指導者であった故アブ・バクル・アル・バグダディの右腕とされるダーイシュのテロリストを逮捕している。
今年の第1四半期には、ウルファ県、北部サムスン県、西部イズミル県などにおけるトルコの複数の都市で、イラクの組織幹部の息子を含む数十人のダーイシュメンバーが逮捕された。
先月は、トルコの情報機関が自国とシリアで同国軍に対する攻撃を計画していたダーイシュのテロリスト2人を捕らえている。
アンカラに拠点を置くシンクタンクTEPAVで安全保障アナリストを務める退役将校のニハト・アリ・オズカン氏は、こうした作戦が連続して行われるのは、ある作戦が収集した情報データが、別の作戦にも反映されるためだと指摘する。
「トルコは現在、領土内で約370万人の未登録のシリア難民を受け入れている。未登録の難民とシリア北部の安全地帯に定住している難民を加えると、その数は750万人に達する」と同氏はアラブニュースに語った。
「彼らのすべてが罪のない人々である、と決めつけることはできない」
「彼らの中には、ダーイシュのシンパも複数存在する。移民を受け入れる国はすべて、同時に彼らの出身国の国内問題も輸入しているのだ」とオズカン氏は述べた。
「トルコでは、シリアが輸出した経済的、文化的、安全保障的な課題とともに、同国とイデオロギー的に競合するアクターもまた、存在が確認されている」
サンリュルファには約43万人のシリア難民が登録されており、イスタンブール、ガジアンテプ、ハタイに次いで4番目に大きな避難民受け入れ地となっている。
オズカン氏はまた、言語的、宗教的、親族的にシリア人とつながりを持つ部族や氏族など、サンリュルファの信仰に基づく関係者の影響も強調した。それが地域の安全保障のエコシステムにも影響を及ぼし、この都市におけるダーイシュの共感基盤を後押ししていると述べた。
彼は、ダーイシュのいかなる攻撃計画も、その時期や範囲を含めて、ダーイシュ自身の組織の力学に関係しているという。テロリストがより広い目的を果たすために国境を越えて移動する、近隣のシリアとイラクの現状がいかに危険かを認識すべきだと強調している。
「ダーイシュは自らの合理性に基づいて行動している。大衆に影響を与え、政治的アクターにメッセージを送り、他の地域においてもその存在を強化する努力を強めていることを世界に示すため、テロを利用している」
ダーイシュは、イラク北部とシリアで依然として大きな存在感を示している。ここ数年で最大の攻撃のひとつ、1月にクルド人支配下のシリア北東部の都市ハサカで起こった刑務所襲撃がその例だ。襲撃では数百人が死亡し、数人の囚人が逃亡した。
4月には、イラクの西部アンバル州でダーイシュによる攻撃でイラク兵2人が死亡、2人が負傷した。2021年12月にもイラク北部でダーイシュの攻撃でクルド人治安部隊ペシュメルガ7人と民間人3人が死亡、トルコはこの攻撃を避難した。
「数年前、ダーイシュはイラクとシリアの広範囲にわたる地域を掌握した。現在は領土的な基盤を大きく失ったにもかかわらず、このテロ集団は新たな戦術によってその存在を維持しようと今も奮闘している」と、オズカン氏は述べた。
2014年に結成され、現在84カ国と国際機関が参加している「ダーイシュに対する世界連合(GCAD)」は、先週水曜日にモロッコで会合を開き、中東と北アフリカにおける同過激派の復活に対する取り組みを調整した。
「ここ数年、ダーイシュはイラクとシリアでかなり弱体化したが、脅威であることに変わりはなく、再結成の機会を狙っている」と、米国の上級外交官ビクトリア・ヌーランド氏は会議中に述べた。
ダーイシュは最近、ウクライナで進行中の戦争に乗じて、ヨーロッパ諸国に対する新たな攻撃を行うよう同調者を促している。