
バグダッド:イラクの過激派シーア派聖職者モクタダ・サドル師は2022年6月9日木曜日、8か月に及ぶ議会の麻痺を終わらせるため、同氏に忠実な73人の議員に辞表を用意するよう呼びかけ、大きな賭けとなる抗議を行った。
イラクでは10月の総選挙以来、議会が混乱し、ムスタファ・アルカデミ氏の後継となる新首相を支持する多数派を形成することができず、各政党の間で集中協議が行われている。
サドル師が率いる政党連合と、その強力なライバルである「調整枠組み」の2つのシーア派グループは、それぞれ議会の多数派と、それに伴う首相の任命権とを有していると主張している。
イラク議会では、すでに憲法に定められた新政権樹立の期日をすべて経過しており、戦争で疲弊した同国の政治危機が長引いている。
「サドル派の存続が政権樹立の障害となるなら、同派の代表者全員が国会を辞職する用意がある」とサドル師はテレビで声明を発表した。
サドル師は議員らに「辞表を書け」と呼びかけ、「議員らが私に逆らうことはない」と警告した。
「イラクは国民に奉仕する多数派が支持する政府を必要としている」とサドル師は述べた。
47歳の聖職者であるサドル師は、2003年のアメリカによるサダム・フセイン打倒のための侵攻後、対米強硬派民兵組織を率いていたこともあり、多くの熱心な支持者を維持している。
サドル師は、すべてのシーア派勢力が「コンセンサス型行政」に携わることを望んでいると述べた。
サドル師は73人の議員の直接的な忠誠心を拠り所にしているが、サドル師の勢力圏には、ムハンマド・ハルブシ国会議長の政党やクルディスタン民主党(KDP)のスンニ派議員も含まれている。
しかし、サドル派155人の合計は、329人の国会において必要な絶対過半数には依然として及ばない。
AFP