

アラブニュース・ジッダ
日産の前会長カルロス・ゴーン氏が日本から脱出し、イスタンブール経由でレバノンへ逃亡して以来、トルコが激しい非難の矢面に立っている。
安保の専門家たちは、トルコの国際責任について疑問を投げかけている。
イスタンブールにとってさらに悪いことに、トルコは過去にも何度となくインターポルのレッド・ノーティスを無視してきた、とインターポルの旧役員(匿名希望)がアラブニュースに話した。
「トルコ法務省はインターポルに追求された多くの犯罪者に対するレッド・ノーティスの存在を無視し、正真正銘の典型的犯罪に対してですら、仮逮捕の決定をしようとしませんでした。彼らは反射的にいかなる責任も取ろうとはしないのです」と彼は言い、さらにこう続けた:「ゴーン氏の一件は、トルコが国際的捜査努力の精神に反した行動をとるということを我々に示しました。通常なら、トルコは容疑者の逃亡を許さずに数時間以内に逮捕しているはずで した」
アンカラの著名な安保専門家と前陸軍将校が匿名を条件にアラブニュースへ語ったところによると、暫定的捜査結果がこの事件の裏に国際的に組織された犯罪グループが存在していることを示しているという。
トルコのプライベートジェット運行会社MNGジェットは刑事告訴を提出し、同社の航空機がこの国際的亡命者によって不法に使用されたと金曜日に発表した。
同社の一社員が記録を偽造し、飛行に関する一般宣告にゴーン氏の名前を敢えて含めなかったことを認めているのだ。
しかし、ゴーン氏の自由の身は、彼を手助けした人々の自由を代償とするものになる可能性がある。
4人のパイロットを始めとする7人のトルコ人が、木曜日にトルコの内務省の捜査の一環として拘留され、金曜日に裁判所へ送られた。
彼らの有罪が立証されれば、外国移民の密輸および人身売買を規定するトルコ刑法第76条に基づいて逮捕される。そして判決が下りれば、彼らは3年から8年の禁固刑を受けることに なる。
トルコは1956年6月13日以降インターポルに加盟している。
マラティヤ県のトルコ人弁護士によると、レッド・ノーティスの対象となった人々は、イン ターポル加盟国全てによって犯罪者とみなされることになっているという。
「これらの容疑者のトルコ脱出を手伝うことも、トルコ刑法第238条によって共犯とみなされ、6ヶ月から5年の禁固刑が課せられます」と彼はアラブニュースに話した。
さらにこの弁護士は、インターポルは刑事事件における協力として加盟国間のコミュニケー ションの仲立ちを務めるが、加盟国に対する拘束的権威を持つものではない、と加えた。
インターポルはそのウェブサイト上でこう述べている:「レッド・ノーティスの法的根拠は、関連国の司法当局によって発行された逮捕状または裁判所命令である。インターポル加盟国の多くが、レッド・ノーティスを仮逮捕の正当な要請とみなしている」