
ナジャ・フーサリ
ベイルート:レバノン軍総司令官ジョセフ・アウン将軍は、第77回軍記念日に軍人に向けて、治安部隊は「我が国で混乱や争いが起こるのを許さない」と述べた。
同氏は国家の安定を損なおうとするいかなる試みも阻止することを誓い、「機関の結束や継続的な任務遂行、またレバノンの安全と安定に懸念を抱いている」と述べた。
軍最高責任者がこの警告を発したのは、レバノン人デモ隊が28日にベイルートのエネルギー省に押し寄せ、「悪党の支配が崩壊するまで、自由の革命家として行動を続ける」とシュプレヒコールした状況を受けてのものだ。
デモ隊はエネルギー大臣のワリード・ファイヤド氏との面会を要求したが、同省庁舎内への立ち入りを国内治安部隊に阻止された。
デモ隊は1階から、停電とほとんどのレバノン国民が民間発電事業者の料金を支払う余裕がない問題について抗議を行った。
レバノン北部のアッカールからやって来たデモ参加者は、「アッカールではもう何カ月も停電が続いている。私たちが暗闇で溺れようとしているときに、あなたたち公務員は職場で何をして給料をもらっているのか」と口にした。
別のデモ参加者は、「電気は毎週30分しか供給されない。民間発電事業者の電気代は200ドル以上だ。お恵みを!」と言った。
活動家であるワッセフ・アル・ハラケ氏は、「デモはすべての省庁で今度も行われる」と強調した。
同氏は、「私たちは尊厳ある暮らしを要求する。奴らは小麦粉を隠して、補助金が全廃されるまで高値で売れるようにした。他の補助金対象商品の場合とまったく同じやり方だ」とも述べた。
「国民はこうした状況にもうこれ以上我慢できない。電気もパンも医薬品も取り上げられてしまった」
自由愛国運動に所属する同省職員とデモ隊との間で口論があった。
アル・ハラケ氏は、「いたるところで当局との衝突はますます発生し、平和的な論争が唯一の解決策になる」と述べた。
レバノン電力労働組合は28日、同組合が公共機関や独立した利益団体に含まれていないことに抗議するため、公共部門の無期限ストライキに参加することを発表した。
労働組合連合トップのビシャーラ・アル・アスマール氏は、無期限ストライキが約5カ月続いた後に、公共部門に仕事の再開を呼びかけた。
同氏は、「来週、公共機関、独立した利益団体、自治体、国立病院、社会保障機関、テレ・レバノンを、生産補助金に関して公共部門と同等の存在とみなす、新たな行政命令が出される」と確言した。
財務省職員は28日に仕事を再開し、文官、軍人、退職者への給与支払いを行った。
パン屋の前の行列が長くなるにつれ、パン屋の主人とパンを買おうと並んでいる人たちの間で、また並んでいる人どうしの間で、口論が増えている。
山岳レバノン県ベーカリーオーナー連盟の代表を務めるアントワーヌ・セイフ氏は、「6月に2万7千トンの小麦が供給されるはずだったのに、実際に受け取ったのはわずか7~8千トンだった。小麦が密輸されたら、国の責任だと言える」と述べた。
「小麦の使い方を誤ったことが危機の原因ではない。原因は小麦が不足していることだ」
同氏は、「小麦を公平にパン屋に分配する仕組みを経済・貿易省が構築したので、これで危機が収束することを期待している」と明かした。
アウン氏は軍人に向けた演説で、「あなたたちは例外的な状況を経験しており、国民同様に、約3年前に始まり、国家のほとんどの部門や機関を麻痺状態に陥れた、その悪影響がさまざまな分野に及んでいる、経済金融危機の影響を被っている」と述べた。
「軍だけが今でも、決意と信念をもって、祖国と国民に対する全責任を負う準備ができている」
アウン氏は、「現在のレバノンは切実にあなたたちを必要としており、あなたたちは生存のために戦っている」とも語った。
同氏はイスラエル、テロ、麻薬などさまざまな脅威に言及し、「引き続き、あらゆる危険に立ち向かう準備を整えておいてほしい」と語った。