ゴブラン・モハメド
カイロ:ジェッダに本部を置くイスラム協力機構(OIC)の加盟国と国連は21日、米国、英国、エジプト、トルコを含むソマリアの同盟国とともに、モガディシオで起きた、少なくとも21人が死亡したテロ事件を非難した。
モガディシオの警察と軍は21日、ソマリア軍がハヤト・ホテルの包囲を終わらせ、女性や子供を含む106人を解放したと発表した。
OICのヒセイン・ ブラヒム・タハ事務総長は、この凶悪行為に対して強い非難を表明し、犠牲者の家族やソマリア政府、ソマリア国民との連帯を表明した。
同氏は、あらゆる形態のテロや示威行為に反対する、OICの原則に基づいた立場をあらためて表明した。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長はこの事件を非難した。公式声明には、国連は「テロとの戦いと平和への歩みにおいて」ソマリアの人々を支援すると書かれていた。
サウジアラビア外務省はこのテロ事件に対して強い非難を表明した。
同省は「あらゆる形態の暴力・過激主義・テロを拒絶する」という同国の立場を確認し、「犠牲者の家族や、親愛なるソマリア政府、ソマリアの人々に対して哀悼の意を表明」した。
エジプト外務省は「この痛ましい苦難の中、エジプトはソマリアとの完全な連帯を確認し、あらゆる形態の暴力・過激主義・テロリズムを完全に拒絶すると強く主張した」と発表した。
アフリカ連合の部隊「アフリカ連合ソマリア暫定ミッション(ATMIS)」もこの事件を非難した。ATMISは、ソマリア軍が2024年末までに治安に関して主要な責任を引き継ぐのを支援する任務を負っている。
テロリストが爆発を起こし、発砲しながら国会議員や政府関係者に人気のハヤット・ホテルに突入した後、ソマリアの精鋭部隊は19日夜から30時間にわたってテロリストと戦闘を繰り広げた。
包囲を終わらせるための軍事作戦中にテロリスト3人が射殺された、と警察は発表した。
アブディ・ハッサン・モハメド・ヒジャール警察部長は、包囲中に子供や女性を含む106人が救出されたと述べた。
アルカイダ系過激派組織アルシャバーブがこの事件の犯行声明を出した。この事件は、同組織が頻繁に行う、政府関係者が訪れる場所を攻撃しようとする試みの中で最新のものだ。
モガディシオを拠点とする安全保障シンクタンク「ヒラール・インスティテュート」のエグゼクティブ・ディレクターであるサミラ・ガイド氏によると、この「大胆な犯行」は新政府とその同盟国へのメッセージだという。
「この複雑な事件の目的は、彼らにはまだ非常に存在感があり、非常に重要であり、政府の警備を突破してこうした攻撃を行うことができるということを示すことだ」と同氏は話した。
生存者のアデン・アリさんは、ホテルでお茶を飲んでいたときに最初の爆発音を聞いたと話した。テロリストに発砲されると、彼は他の人たちと一緒に敷地の壁に向かって走った。
「大勢で逃げ回りました。十数人いました。ホテルの外に出ると、8人になっていました。他の人たちは銃殺されたのかもしれません」とアリさんは話した。
そのホテルにいた別のグループは上階に逃げ込んだが、脱出を阻もうと真っ先に階段を爆破したテロリストに殺された、と彼は付け加えた。
保健相であるアリ・ハジ・アダム博士は、21人が死亡、117人が負傷し、少なくとも15人が重体だと報告した。病院に運ばれなかった犠牲者がいる可能性もあるとのことだ。
5月初旬、モガディシオ郊外にある、アフリカ連合の平和維持部隊の軍事基地をテロリストが攻撃し、ブルンジ人兵士が死亡した。
警察はホテルの事件の経緯についてまだ説明しておらず、ホテルに突入した武装勢力の人数も分かっていない。
(通信社と共同)