
ナジャ・フーサリ
ベイルート:海上国境をめぐるイスラエルとの争いの解決を目指す取り組みがなされる中、レバノン人活動家らは、同国の石油資源を守るための活動を強化した。
日曜にトリポリ港や周辺の港から数十隻の船が出発し、「レバノンの石油はレバノンのもの」というスローガンのもと、軍に付き添われて南の国境地点Ras Al-Naqouraに向かった。
このデモ活動は市民運動によって組織され、40隻の船が参加した。
ミシェル・アウン大統領は「レバノンの海域、国境、資源への完全な権利を支持して海上のキャンペーンに参加する若者たち」に対して、Twitterでメッセージを送ってデモを支持した。
同氏は次のように述べた。「我々の見解の一致は我々の権利を保障するものだ。我々の資源は、国家の旗の下で自らの夢に従って、自らが作る母国への熱望を体現することを固く待ち望んでいる我々の世代のものである」
活動家らは船にレバノン国旗と英語およびヘブライ語の横断幕を掲げ、石油に対する自国の権利を主張し、海上国境と石油資源の回復を要求した。
報道によると、仲介役を務める米国のエイモス・ハックスタイン氏は火曜にイスラエルが承認した基本原則の草案を携えてベイルートに到着する可能性があるという。
別の情報では、ハックスタイン氏の訪問は状況を「鎮静化する」ことを目的としたものとされている。
デモを取りまとめたハニ・スレイマン氏はアラブニュースに次のように述べた。「Al-Naqoura沖に到着し、我々の前には巡洋戦艦2隻がいて、乗員は警戒していた」
「何の利益もないのだからイスラエルの肩を持つのを止めるようにという米国の仲介役へのメッセージでもあり、我々は全権利を固守するというイスラエルへのメッセージでもある」
スレイマン氏によると、乗船した活動家らは海に入ってRas Al-Naqoura地域で泳ぎ、レバノン国旗を振ったという。
係争エリアの広さをめぐる意見の不一致により、間接的な交渉は昨年5月に中止された。
海上国境の画定は、領海内の石油資源調査を推し進めるため、レバノンにとって非常に重要である。
9月初めに予定されていた採掘作業は抗議活動によって延期された。
米国は先週、国境画定に関するイスラエルとレバノンの議論を収束に向かわせようとした。
ホワイトハウス関係者は、米政府がレバノン側とイスラエル側の国境に関する交渉担当者に話し合いの精神を復活させたと述べた。
レバノンとイスラエルはまだ最終合意には至っていないものの、海上国境をまたぐ可能性のあるガス田の分割、もしくは金銭的補償につながる合意に向けて協議を開始するための、「十分な意見の一致」があったとみられると、エルサレム・ポスト紙は報じている。