
チャーリー・ピータース
ニューヨーク:サウジ外相のファイサル・ビン・ファルハーン・アール・サウード王子は、国連憲章への同国のコミットメントを再確認し、いくつかの世界的課題が存在する中で国際社会に対して協力の強化を呼びかけた。
同外相は、ニューヨークで開催中の第77回国連総会の5日目にスピーチを行い、幅広い話題に触れる中で、地域や世界におけるいつくかの主要な地政学的問題に言及した。
同外相は、サウジアラビアが持つイスラムやアラブの価値観が国連の「持続可能な開発目標」および国連憲章に対する同国のコミットメントを支えていることを説明しつつ、同国は「武器を封じ、民間人を守り、発展と平和のビジョンを提供する」ためのあらゆる努力を支持すると述べた。
また、サウジアラビアは「戦闘を止めさせ、世界と地域の平和と安全保障を守るため、ロシアとウクライナの危機に終止符を打つための政治的解決をもたらすことができるあらゆる努力」を支持すると続けた。
同外相は中東の問題に話題を移し、米国とアラブ9ヶ国が参加したジェッダ安全保障開発サミットは「各国や各国民のために、地域をより良い場所にするための集団的行動を確認する」機会となったと述べた。
また、「中東の安全と安定のためにはパレスチナ問題に対する公正で世界的な解決策が必要だ」と続け、パレスチナ人国家樹立を求めた。
さらに、レバノン、リビア、イラク、アフガニスタンに言及し、平和と安定に対する様々な危機に耐えているこれらの国がテロリストの「温床」になってはならないと述べた。
「アフガニスタンがテロ作戦の基盤となることがあってはならない」
同日のこれより早い時間に、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、イエメンの停戦に向けた、また同国の危機の政治的解決に向けた、サウジアラビアの取り組みを称賛した。
事務総長の発言はファイサル外相との会談の中でなされたものだ。同外相は自身のスピーチの中でもイエメンの危機に言及し、同国の停戦に対するサウジアラビアのコミットメントを再確認した。
さらにイエメンの危機の話題を続け、国連総会に対し、同国第3の都市タイズほかの道路が再開されなければならないと述べた。
同外相は、第77回国連総会に出席したパートナーたちに対し、安全保障分野における「前進のための協力」を求め、「国際社会が武器の拡散に対抗すること」を呼びかけたうえで、サウジアラビアは「中東から武器を一掃する」べく取り組んでいると述べた。
また、スーダンとエジプトにも触れ、サウジアラビアが両国の水需要に対する支援を行っていくことを再確認した。
さらに、サウジアラビアが気候変動対策に取り組んでいること、パリ協定に対して特別な貢献をしていることにも言及した。
ファイサル外相は、サウジアラビアは「多角的かつより持続可能なエネルギー源への段階的かつ責任ある移行」に取り組んでいると述べ、国ごとに経済やエネルギーの状況が異なることを国際社会は考慮しなければならないと指摘した。
また、サウジ・グリーン・イニシアティブにも触れ、サウジアラビアは環境や緑地の保護に重点を置いていると述べた。
同外相は、サウジアラビアの「より良い世界を目指すパートナーシップと尊重の精神」が同国のメッセージを国際社会に届ける助けとなることを期待すると述べ、スピーチを締めくくった。