
アラブニュース
ドバイ:政権に対する批判は月曜日、イランにとってきわめて重要なエネルギー産業にまで広がり、聖職者による支配が今後も長く存続するか、危ぶまれる状況となった。
アーバーダーンとカンガンの製油所やブーシェフルの石油化学プラントの労働者たちも、イラン全土に広がりつつあるデモに参加した。
インターネット上に投稿された動画では、数十人の労働者がアラビア湾沿岸のアサルーイェにあるブーシェフルの工場へ続く道路を封鎖して、「独裁者に死を」と叫んでいる。
デモの発端は3週間以上前、イランのクルディスタン州出身で22歳のマフサ・アミニさんが道徳警察による勾留中に死亡したことである。
アミニさんは「十分に適切な仕方で」ヒジャブを着用していなかったかどで拘束され、殴打された。
これまで、デモの主導者は若い女性や大学生だったが、アナリストによると、エネルギー産業の労働者たちも抗議活動を支持していることは、イランを支配する宗教指導者にとっては不吉な兆候だという。
アメリカによるイラン産原油輸出への制裁と相俟って、石油産業の労働者たちのストライキが長引いていることで、イランの体制は屈服せざるを得ないかもしれない、とカーネギー国際平和基金のアナリスト、カリム・サドジャドプール氏は指摘する。
「1978年当時と比べれば、GDPに占める比率で見るとイランの石油への依存度は縮小していますが、現在もイラン経済にとって石油輸出は生命線です」と彼は言った。
月曜日もイランの治安部隊は抗議活動の取り締まりを続けた。
人権団体によれば、19人の子供を含む、少なくとも185人が殺害され、数百人が負傷し、数千人が逮捕された。
ソーシャルメディアに投稿された動画では、月曜日、イラン中の数十の都市で抗議が行われた。
クルディスタン州ではデモ隊と機動隊が激しく衝突して、土曜日以来のデモで少なくとも5人が死亡し、150人以上が怪我をした。
クルド人住民が多いサナンダジュ、サッゲズ、ディーヴァーンダッレの各都市では、多数の武装した治安部隊が展開し、催涙ガス、こん棒、また多くの場合実弾による射撃が用いられた。
ある動画では、クルディスタン州の首都サナンダジュ近郊で起きた複数回の爆発による激しい閃光が捉えられている。