
アラブニュース
ロンドン:デモに参加していた際に射殺されたイラン人女性の遺族が、治安部隊から脅迫を受け、彼女の死について黙っているよう言われていた。ガーディアン紙が伝えた。
ガザレ・チャラビさん(33)の両親は、殺害について「騒ぎ立て」たら当局が娘の遺体を引き留めて他の親族に対しても行動を取ると警告された。
チャラビさんは、9月27日にイラン北部のアーモルでデモを撮影していた際に頭を撃たれ、昏睡状態が5日間続いた後死亡した。
当局が群衆に対して発砲し始めた時に彼女が発した最後の言葉が彼女の携帯電話に残されていた。「恐れないで、恐れないで」
彼女が殺害されたのは、250以上の死者を出している全国的なデモを支持して大学生たちがストライキを行っていた時だった。
チャラビさんのおばはガーディアン紙に対し、マフサ・アミニさんの死が注目を集めるまでは彼女は運動に関わることに消極的だったと語る。
チャラビさんが亡くなった夜、アーモルの政府ビルで火災が発生したことで、群衆が集まり当局の暴力的な対応が引き起こされた。
チャラビさんのおばは言う。「火災がはじまってからわずか数分後、最初の発砲が空に向けて行われました。その後、彼ら(治安部隊)が人々を直接銃撃し始めたのです」
「彼女は知事の建物の屋上から撃たれたと目撃した人たちが教えてくれました。銃弾はガザレの額に当たり、彼女はすぐに地面に倒れました。ガザレが撃たれた瞬間を多くの人が目撃していました」
11月3日、チャラビさんの遺族は死後40日の弔いを執り行う。イスラム教の重要な儀式だ。
彼女の兄弟は言う。「40年経っても、亡くなったなんて信じられない」
遺族の友人は語る。「彼女は人生の最後の1週間、街頭のデモの写真を友人や家族に送り続けていました。ヒジャブを着けるのをやめた自分自身の写真もありました」
「彼女は皆に黙っていてはいけないと言っていました。彼女は人生でかつてなかったほど恐れ知らずになっていました」