
アラブニュース
ベイルート:2022年11月12日土曜、レバノン保健省は3週間の間に対象者70%への接種を目標とするコレラワクチン接種促進キャンペーンを開始した。
世界保健機関(WHO)が支援し、レバノン保健省は60万回分のコレラワクチンを入手した。
このキャンペーンは、1歳以上の全ての難民と受け入れ側地域住民を対象とし、週に20万回の投与を目標としている。
「レバノン国内でコレラが急速に感染拡大しており、ワクチン投与は感染拡大への対応を強化する重要なツールとなります。
WHOとレバノン保健省、他の国連機関、また現場の協力のおかげで、ワクチンが迅速に国内に到着しました」とWHOのレバノン代表Abdinasir Abubakar医師は述べた。
コレラワクチンの世界各地への供給を管理する国際調整グループ(ICG)から入手したワクチンの費用はすべてWHOが負担する。さらにWHOは、対象地域の選択、詳細な計画策定、投与を実施する協力者らの訓練など、技術的指導も行った。
さらに、キャンペーンの第2フェーズで必要となる200万回分の経口ワクチンをレバノン保健省がICGに申請する手助けも行う予定だ。
「コレラワクチンは人々を守り、感染拡大を食い止めるために欠かせないツールです。しかしワクチンだけがコレラに打ち勝つための唯一の方法ではありません。安全な水へのアクセスを容易にし、適切な衛生習慣も持つことで、効率的にコレラの感染を防ぐことができます。人々がこのような方法を活用できるようにしていきましょう」とAbubakar医師は述べた。
レバノンのコレラ感染流行は30年以上ぶりのことで、経済の悪化と安全な水へのアクセスの不足、適切な衛生サービスの欠如が原因となっている。
2022年11月7日月曜日の時点で、レバノン国内で2722人がコレラ感染の疑い、コレラ感染が原因で死亡した人が18人報告されており、うち25%が5歳未満の子供である。