アラブニュース
イスタンブール:日曜、トルコのイスタンブールの人気観光地における爆発で、少なくとも6人が死亡し、81人が負傷した。
ソーシャルメディアに投稿された映像には、現地時間午後4時20分頃の爆発の後、イスタンブールの繁華街イスティクラル通りの地面に横たわる遺体が映っている。
国営アナドル通信社の英語版ツイッターアカウントによると、数時間後の月曜にトルコのスレイマン・ソイル内相が、爆破の容疑者を逮捕したと発表した。
犠牲者の数を確認したトルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領が、この爆発を「攻撃」と表現したことを受け、 サウジアラビア外務省 が事件を非難した。
普段はにぎやかなこの歩行者用の買い物通りは、観光客に人気の場所。
バリで行われるG20サミットに向かう前に、エルドアン大統領は次のように述べた。「我が国は、イスティクラル通りで起きた事件の犯人が相応の罰を受けるようにしなくてはならない」
ただちにテロ攻撃とは断定されなかったものの、大統領は「そのにおい」がすると述べ、1人の女が爆発の原因に関与している可能性を示唆した。
#WATCH: People flee for their lives after an explosion rips through #Istanbul’s popular pedestrian #Istiklal Avenue. (Video: Social media) https://t.co/wVTGDAilDT pic.twitter.com/PpieaxTzPB
— Arab News (@arabnews) November 13, 2022
防犯カメラの映像には、女がイスティクラル通りのベンチの上にバッグを置き去りにする様子が映っており、トルコのメディアはタクシム広場付近の通りで銃声を聞いたという証言を伝えている。
トルコのテロ対策・犯罪現場捜査チームは、すぐに現場に駆けつけ、一帯を封鎖した。
トルコのメディア監視当局は、ソーシャルメディア上にフェイク動画が投稿されたことを受け、爆発現場周辺に関して放送禁止を課した。ツイッター、ユーチューブ、インスタグラム、フェイスブックにも規制が課された。
爆発があったのは、フランス領事館から300メートルの距離にあるモスクの付近。
複数のテロ攻撃の現場となってきたイスティクラル通りには、他の外国領事館もある。
日曜の爆発は2016年12月以来最多の犠牲者を出した。
アルカイダ、ダーイシュ、クルド労働者党(PKK)はいずれも、トルコでの最近のテロ攻撃について犯行声明を出している。
トルコのアルカイダは2003年11月に同地区で2件の自爆テロを起こし、60人以上を殺害し、少なくとも650人を負傷させた。
その1週間前には2つのユダヤ教礼拝所を攻撃した。
2016年には、ダーイシュのメンバーがイスラエルの観光客グループを標的とし、5人が死亡、36人が負傷した。
また、2016年12月には、人々が集まるイスタンブールのスタジアム外での爆弾攻撃により、38人が死亡、166人が負傷した。
今までのところ、日曜の爆発について犯行声明を出した組織はない。
土曜に行われたトルコのビレジク県でのスピーチの中で、スレイマン・ソイル内相は、トルコ領土内で活動するテロリストの数は現在120人未満まで減っていると述べた。
トルコのテロ対策チームは、この数か月、全国でPKKとダーイシュの工作員に対する作戦を行っている。
PKKがトルコ国家に対し、約40年にわたって暴力的な反乱を続ける一方で、トルコはダーイシュの標的ともなっており、自爆テロ、爆弾攻撃、武装襲撃により、300人以上が死亡、数百人が負傷している。