
ドーハ:ドーハでは何日間もファンのパレードが行われ、ホテルに到着したチームのバスを大勢の人々が出迎えたが、ワールドカップ主催者は11月16日水曜日、その雰囲気は正真正銘であると主張した。
カタールの大会主催者は声明で、「ソーシャルメディア上の数多くの記者やコメンテーターが、これらが『本物の』ファンなのかどうか疑問を呈しています」と述べた。「私たちは、このような主張を徹底的に否定します。これは、残念なことですが、当然と言えるでしょう」
チームカラーを身にまとったファンの多くは、ワールドカップに出場したことのないクリケット狂の国インド出身者や、人口約290万人のカタールの大半を占める海外労働者たちだ。
海外から来るファンは、通常はワールドカップの初戦近くにならないと到着しないが、大会は11月20日日曜日に始まる。
11月15日火曜日に英国チームのホテルの外から投稿されたあるビデオクリップには、1996年から歌われている「スリーライオンズ」のファン・アンセムの一節「It’s coming home」を歌うファンの姿が映っていた。
カタールがファンを雇用しているという指摘は、今月、大会主催者が地元チームがエクアドルと対戦する前の日曜日に行われる開会式で歌唱するため、来日する31チーム向けに選ばれた約1,600人のファンに対し全費用を支払っているという報道を受けてのことである。
招待されたファンは最低2週間滞在し、カタールや大会に関するポジティブな内容をソーシャルメディアに投稿することが奨励され、また、ネット上で誹謗中傷を書き込むアカウントについては報告することが求められている。
カタールの「伝送と遺産の最高委員会」による水曜日の反論は、「多くの人が、複数の国と感情面の結び付きを共有している」同国に住むサッカーファンを擁護するものであった。
「世界中のあちこちで、ファンにはさまざまな伝統やお祝いの方法があり、欧州や南米で慣れ親しんでいるものとは対照的かもしれませんが、サッカーに対する情熱が本物ではないということではありません」と、主催者は述べた。
また、カタール在住のファンは、在住者専用のカテゴリーでより安価な試合チケットを購入することが可能である。
カタール対エクアドルの開幕戦以降に行われたグループリーグ47試合では、1試合につき40リヤル(11ドル)で、これに対して海外からの観客は最低価格の250リヤル(69ドル)であった。
これとは別に、カタールの最高委員会は、デンマークの番組クルーがドーハでの放送中に警備スタッフから脅迫を受けたことを謝罪したと発表した。
「TV2」のレポーター、ラスムス・タンソルト氏は、生放送の一部として話していたところ、カタラ文化村に新しくオープンしたチェディ・ホテルの横にゴルフバギーで現れた警備員から声をかけられた。
ソーシャルメディアで拡散された映像では、タンソルト氏が警備員に対して、自分の認定証を見せながら諌めてから、警備員らがカメラ機器を壊すと宣戦布告したと非難しているのが映っている。
最高委員会の声明によると、デンマークの番組クルーは生放送中に「誤って中断」されたとのことだ。
「クルーの有効な大会身分証と撮影許可証を確認した上で、現場の警備員から放送局へ謝罪があり、クルーは活動を再開しました」
「大会主催者はその後、記者と話し、大会の撮影許可を遵守するよう、すべての団体に勧告を出しました」
「全世界を招待しているのに、なぜ私たちは撮影してはいけないのですか?」と尋ねるタンソルト氏の姿もカメラに収められていた。
カタール政府によって設立された「伝送と遺産の最高委員会」は、ワールドカップの企画・準備のために設置された。
大会は日曜日に開幕し、開幕戦としてカタールがエクアドルと対戦する。
AP/ロイター