
ゴブラン・モハメド
カイロ:トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領とエジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領がサッカーの2022年ワールドカップ(W杯)カタール大会の開会式の際に初対面した。
カタールのシェイク・タミーム・ビン・ハマド首長の立会いの下、両大統領が握手を交わした瞬間は歴史的瞬間と評された。
この直接対面に関する論評はどちらの国でもなされていないが、開会式前に両大統領が笑顔で握手する写真がトルコ大統領府の公式ウェブサイトに掲載され、多くの人がこの写真を共有した。
アル・カヘラ報道チャンネルは、カタール、エジプト、トルコ首脳の三者会談を速報として報じた。
アナドル通信社によると、エルドアン大統領はまた、パレスチナのマフムード・アッバース大統領、ヨルダンのアブドッラー2世など、他国首脳とも握手を交わし短時間の面談を行った。
トルコは去年からエジプトとの関係改善のために努力を払ってきた。
エジプトとトルコは、当時エルドアン政権の支援を受けていた故ムハンマド・ムルシ大統領政権が2013年に倒されて以来、緊張関係を続けてきた。
この関係は、エジプトの西部で国境を接するリビアで起きた騒乱を受けてさらに悪化した。
また2019年には、11月にトルコとリビアの国民統一政府(GNU)が地中海における両国間の海洋境界設定に関する覚書に署名したことを受けて、論争が起きた。
トルコは、トリポリに本拠地を置く国民統一政府を支援していたが、その正当性はリビア議会で争われていた。
10月にはトルコのメブリュト・チャウシュオール外相が、トルコ・リビアの合弁会社によるリビア海域での石油・ガス探査に関する覚書に署名したと発表した。
エジプトとギリシャはこの覚書を拒否した。
エジプト政府とトルコ政府は去年、関係強化を目指した外務次官レベルでの予備交渉を2度にわたって行った。
エジプトのサーミフ・シュクリー外相は先月、2回の予備会合が「地域の状況に対する懸念を表明する機会を与えてくれた」と述べた。
同時にシュクリー外相は、実施枠組みに変更が無かったため、トルコとの交渉は再開しなかったと語った。
エジプト大統領府の広報担当官によると、エルシーシ大統領はカタール首長の要請を受け、ワールドカップ式典に出席するためドーハにいた。