
アラブニュース
ロンドン:非政府組織「イラン・ヒューマン・ライツ」が伝えたところによると、イランのバンダルアンザリで11月29日、サッカー・ワールドカップのイラン代表チームがアメリカに0-1で敗れ、グループリーグで敗退したことを祝う反政府デモが繰り広げられる中、男性1人がイラン治安部隊に殺害された。
BBCの報道によると、多くのイラン人は、W杯カタール大会の期間中、イラン代表チームをイラン・イスラム共和国の象徴と見なし、応援しないことを選択したという。
ネットに投稿された動画には、イラン全土、特に北西部のクルド人居住区の抗議者たちが、チームが大会で敗退した後、公然と歓声を上げている様子が映し出されていた。
その中には、敗退を祝って車のクラクションを鳴らし、頭を撃たれたとされる27歳のメヘラン・サマクさんも含まれていた。
BBCペルシャが入手した動画では、30日のサマクさんの葬儀で、弔問客が次のような反政権のスローガンを唱えているように見えた。
「あなた方は汚物、あなた方は不道徳、私は自由な女性だ」
サナンダジでは、デモ参加者が音楽に合わせて踊る姿が撮影されたほか、ケルマーンシャーやマリバンでは、「女性、生命、自由」というよく知られたスローガンを唱える声が聞かれた。
イラン国営メディアは、イラン国内外の勢力が代表チームに不当な態度をとり、選手に圧力をかけていると非難した。
Nov. 29, Behbahan, Khuzestan. The brutes of the Islamic Republic shooting at Iranians celebrating the loss of the Islamic Republic’s team in #FIFAWorldCup #MahsaAmini https://t.co/EVqmzve6j5
— +1500tasvir_en (@1500tasvir_en) November 30, 2022
イラン政府は平和的なデモの参加者の殺害を否定しているが、反政府活動家がソーシャルメディア「1500tasvir」に投稿した動画には、治安部隊が、ベーバハンでは人々に向けて発砲し、カズビーンでは女性に暴行を加えているように見える映像が映し出されている。
クルド系人権団体「Hengaw」によると、マリバン、サナンダジ、ケルマーンシャー、サッゲズ、イーラーム、ブカンでW杯敗退を祝っていた少なくとも30人が、治安部隊に撃たれ負傷した