アラブニュース
ロンドン:イラン政府に抗議するデモが90日以上前に始まって以降、「残酷な弾圧」で、2歳から17歳までの少なくとも65人の子供が殺されている。反体制派組織が明らかにした。
「イスラム法学者が支配する政府に対するイラン国民の蜂起が始まってから3カ月が経過した。モジャヘディネ・ハルグ(PMOI)が国内で出した報告書によると、弾圧によって700人以上が殺され、数千人が負傷している。3万人以上が逮捕され、最も残酷な拷問を受けている」とイラン国民抵抗評議会(NCRI)は発表した。
PMOIからの情報に基づいてNCRIの外務委員会が出した報告書によって、各犠牲者の氏名・年齢、殺害された都市が明らかになった。
犠牲者のうち13人が女子、52人が男子だと判明した。5人は10歳未満で、60人は10~17歳だった。
その報告書によると、犠牲者が出たのはイラン全土の33都市。子供の犠牲者が最も多かったのは南東部スィスターン・バルーチェスターン州の州都ザーヘダーンで15人、次いでテヘランで9人、ピランシャール州、クルディスタン州は4人だった。
December 14 – Tehran, #Iran
— People's Mojahedin Organization of Iran (PMOI/MEK) (@Mojahedineng) December 14, 2022
Ekbatan district
Protesters chanting: "Death to the child-killing regime!"#IranRevolution2022 #MohsenShekari pic.twitter.com/7oFIQgll2X
「射殺された子が多かったが、サリナ・イスマイルザデさん、ニカ・シャクラミさん、モハマド・ホセイン・カマンダロさん、マエデ・ハシェミさんのように、頭部などの急所を警棒で殴られたり、治安部隊に激しく殴られたりして殺された子もいる」とその報告書には書かれていた。
「激しい打撃や大けがによって外傷を受け、しばらくして死んだ子もいる。その一例は、10日間命がけで戦って昏睡状態になり、最終的にけがで死亡したアルミカ・ガエム・マグハミさんだ 」と補足されていた。
「強調すべきことがある。この報告書に書かれているのは、確認された事例だけだ。子供の犠牲者の実数は、報告されている数よりも確実に多い。政府が脅迫を続けているため、怖くて犠牲者の名前を明かせない家族がいるからだ」
その報告書には「イラン政府は子供が死亡した事件への関与を否定している」と書かれていたが、「子供たちが政府の弾圧によって残酷に殺されていることは、デモ参加者が『子供を殺す政府はいらない』というスローガンを唱えていることからも明らかだ」と補足されていた。
アムネスティ・インターナショナルによると、イラン政府は、逮捕された抗議デモ参加者2人を絞首刑にした後、26人の死刑を執行する可能性がある。抗議デモは、若いクルド系イラン人女性マフサ・アミニさんが警察に拘束され9月16日に死亡した後、始まった。
抗議デモでは、さまざまな職業や地位に就いているデモ参加者が、イランを支配している神権政治の崩壊を求めており、イラン政府は1979年のイラン革命以来最大の課題の一つに直面している。「イラン当局が、国民に恐怖を植え付け抗議デモを終わらせるために著しく不公正な見せかけ裁判を行い、2人を恣意的に処刑した後、少なくとも26人が、全国的な抗議デモに関連して処刑されるという大きな危険にさらされている」とアムネスティ・インターナショナルは声明で発表した。
「国際社会がイラン国民を支持し、彼らの意思を受け入れ、彼らが抵抗する権利、彼ら自身の身を守る権利を認める時が来た」とNCRIは発表した。
NCRIは各国に次のことを求めている。イラン大使館を閉鎖すること、イラン政府に責任を取らせ、罰を受けさせるために革命防衛隊をテロ組織に指定すること、イラン政府が犯した犯罪を国連安保理に付託し、国連除名に向けた措置を取ること。