カイロ:イスラム過激派とみられる容疑者がエジプトのスエズ運河沿いの都市イスマイリアの警察の検問所を襲撃し、警察3人を含む少なくとも4人が殺害されたと、当局者および国営メディアが発表した。
またその他にも12人が襲撃により負傷した。負傷者のほとんどは徴集兵で、その後病院に搬送されたことが、病院の被害状況報告書からわかった。
入手した病院の資料によると、死亡者には4人の警察官と身元不明の1人が含まれている。
襲撃は午後遅くスエズ運河西岸のイスマイリア市で起こったと、メディアに情報を提供する権限がないため匿名を条件に治安当局者が語った。
イスマイリア県のメディア担当部は今回の襲撃をテロ攻撃と呼んでいる。
国営テレビ局のアルカヘラニュースの報道によると、治安部隊は襲撃者の1人を殺害したという。
同局は、過激派戦闘員のものとされる遺体らしきものが写されている生々しい映像を報道した。
今回の事件の責任を主張するグループは名乗り出ていない。
エジプトは何年にもわたり、シナイ半島北部でダーイシュの過激派集団と戦ってきた。
過激派はシナイ半島などエジプト国内で多数の攻撃を仕掛けている。主に標的とされているのは治安部隊、少数派のキリスト教徒、軍や警察の協力者であると過激派にみなされた人々などである。
5月には、スエズ運河の東にある揚水機場への過激派の襲撃によって、将校1人を含む少なくとも11人のエジプト人兵士が殺害された。
軍は2018年2月、シナイ半島、ナイル川デルタの一部、および西のリビアとの国境沿いの砂漠で大規模な作戦を展開した。その後、シナイ半島の主戦場やその他の場所でのダーイシュの襲撃の頻度は散発的なものにとどまっていた。
AP