
モハメッド・ナジブ
ラマッラー:イスラエル軍は25日、占領地ヨルダン川西岸地区で21歳のパレスチナ人を射殺した。一方、東エルサレムの難民キャンプで起きた衝突で負傷した少年は、負傷が原因で死亡した。
ジェニン難民キャンプから来たアレフ・ラフルーさんは、母親と弟と一緒に、ヨルダン川西岸地区北部カルキリヤの東にある入植地ケドゥミムの近くにいたときに殺害された。その後、彼の遺体はイスラエル軍に押収された。
イスラエルのメディアは、ラフルーさんは攻撃するためにナイフを所持していたと主張した。
イスラエル軍はその後、ラフルーさんの父親であるアブドゥル・ナセルさん(54)を逮捕した。ナセルさんは、イスラエルでの仕事から帰ってきたときに、ジェニン北部にある軍の検問所で逮捕された。パレスチナの情報筋が明らかにした。
これとは別に、パレスチナ人の少年、モハメド・アリ・アブ・サラさんが死亡した。エルサレム東部にあるシュアファト難民キャンプでパレスチナ人数十人とイスラエル警察が衝突したときに、彼はイスラエル兵に銃で撃たれ、重傷を負っていた。パレスチナの医療関係者が25日夜、明らかにした。
トラブルが起きたのは、約300人のイスラエル警察が、ウダイ・アル・タミミ氏の家を取り壊すためにシュアファト難民キャンプに到着したときだった。同氏は10月に検問所で憲兵のノア・ラザールさんに致命傷を負わせた。10日間の捜索の後、同氏はイスラエル軍に殺害された。
今回の死亡事件で、今年イスラエル人に殺されたパレスチナ人の数は20人になった。そのうち4人は子供だ。昨年は224人のパレスチナ人が殺された。
イスラエル軍はまた、エリコの西にあるアル・ドゥーク・アル・タハタ村の家屋6棟を取り壊した。
パレスチナの情報筋によると、人口1300人のこの村はイスラエル軍から継続的に攻撃されているという。イスラエルの入植を優先し、原住民をこの地域から追い出すことを目的とした強制移住政策の一環だ。
また、25日には、ヘブロン北部ベイトウマルで衝突が起き、女子学生を含む数十人の市民が、イスラエル軍が発射した催涙ガスで負傷した。
退役した少将で、パレスチナ治安機関の報道官を務めていたアドナン・アル・ダミリ氏はアラブニュースに対し、「イスラエル兵は現在、容疑者とみなされているという理由だけでパレスチナ人に発砲できるようだ」と述べた。
同氏は次のように延べた。「イスラエル軍とイスラエル政府が、理由もなくパレスチナ人を殺している将校に責任を取らせなければ、イスラエル軍に対するパレスチナ人の抵抗はエスカレートするだろう」
イスラエル軍将校の一部が公の場で反パレスチナ感情を吐露しており、発砲に関する軍の指示を無視している、とアル・ダミリ氏は主張した。「イスラエル政府の閣僚やイスラエル軍が過激な行動を取っても、パレスチナ人やパレスチナ治安機関が決意を強めるのを助けることにしかならないだろう」と同氏は付け加えた。
一方、マフムード・アッバース大統領の組織であるファタハは、パレスチナ人に対し、家屋の取り壊しが続けられていることに対抗するため、「イスラエルの占領やテロ政策に対する」あらゆる形態の抵抗をエスカレートさせるよう呼びかけている。
ファタハは声明で、家屋取り壊しと集団的懲罰政策は、極右のイスラエル政府が実施しようとしている強制退去計画の一部だと主張した。
別の事件では、イスラエルの諜報機関シンベトが、ガザ地区からイスラエルに働きに来ているパレスチナ人230人の労働許可を取り消し、イスラエルに入国できないようにした。
ガザを支配するハマスに所属している彼らの親族が、ヨルダン川西岸地区で若者に向けて行われている暴力扇動に関与していることが分かったというのが、イスラエルが提示した理由だ。